【賃貸併用住宅】おすすめの間取りをご紹介│狭小地での建築計画
賃貸併用住宅とは、賃貸部分と自宅部分が同じ建物の中に構成されている住宅のことです。
広い敷地が必要だと思われがちですが、狭小地であっても十分に賃貸部分の間取りまで整えることができます。
こちらの記事では、賃貸併用住宅とはどの様な間取りがあるのか、2階建て、3・4階建てにわけてご紹介します。
合わせて賃貸併用住宅のメリットとデメリットをお伝えするので、賃貸住宅の建築を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
- point -
- 賃貸併用住宅のメリット・デメリットを知って、賃貸併用住宅への理解を深めましょう。
- 賃貸併用住宅の間取りのパターン別に特徴をご紹介します。
− contents −
◼ 賃貸併用住宅とは
◼ 賃貸併用住宅│おすすめの間取りをご紹介
◼ まとめ
賃貸併用住宅とは
賃貸併用住宅とは、一つの建物内に自宅と賃貸住宅が併設された住宅のことをいいます。
1世帯分の賃貸住宅を作る小規模なものから、多層階住宅にして多くの賃貸住宅を作る大規模なものまであります。
家賃収入と、建築費用が大きく変わるので、どのくらいの規模にするかは慎重な検討が必要です。
ではここから、賃貸併用住宅のメッリット・デメリットについて詳しくお伝えしていきます。
賃貸併用住宅への理解を深めていきましょう。
賃貸併用住宅のメリット
まずは身体併用住宅のメリットから見ていきましょう。
家賃収入を得られる
賃貸併用住宅は家賃収入を得られるので、ローンの返済が楽になります。
賃貸部分の規模によっては、ローンよりも家賃収入が上回ることも考えられます。
またローンの返済後は、家賃収入がそのまま手元に残るので、老後の生活資金に役立ちます。
賃貸併用住宅を建てる目的ともいえる家賃収入は、最大のメリットと言えるでしょう。
相続税の負担を減らせる
親から土地を譲り受けた場合、取得した土地にかかる税金のことを相続税と言います。
この相続税は、相続したものの評価額で決まりますが、土地を相続して賃貸併用住宅を建てることで節税ができます。
- 賃貸併用住宅は、更地の状態に対して20%評価が下がる
- 小規模宅地の特例により、自宅部分と賃貸部分の評価を減らせる
- 借家権割合により、住宅にかかる費用は30%下がる
一定の要件を満たすことができれば、土地や建物の評価を下げられるので、その評価にかかってくる税金を減らすことができます。
二世帯住宅としての用途も可能
賃貸併用住宅は、二世帯住宅として利用することもできます。
二世帯住宅には完全分離型と言って、設備や居住スペースの全てを分ける建築の型があります。
賃貸併用住宅を二世帯住宅として利用するなら、この「完全分離型」のスタイルで、お互いをサポートすることが可能です。
同じ建物に住みながら、プライバシーが守られやすく、生活パターンが違っても、お互いに負担を感じることがありません。
親が高齢になってきたり、子世帯と一緒に住む選択をする際は、賃貸部分に空きがあればすぐに対応できます。
将来的な利便性の高さは、大きなメリットと感じられるでしょう。
関連記事:二世帯住宅とは│建築基準法などでの定義があるのか解説します
賃貸併用住宅のデメリット
では次に、賃貸併用住宅のデメリットを見ていきましょう。
売却しづらい
賃貸併用住宅は一般住宅に比べて売却がしにくいので、手放したいと思った時に困惑するかもしれません。
賃貸併用住宅というスタイルは、まだ一般的とまではなく需要の幅が狭い印象です。
このデメリットを回避するには、自宅部分も賃貸として利用できるように構成したり、一般うけするデザインや設備を整えていくことが重要です。
管理が大変
管理会社に委託することもできますが、経費を削減するためにオーナー自ら管理するケースもあります。
急な対応や、共同部分の清掃などを行う必要があるので、仕事をもっていると入居者の満足度を上げることに限界を感じるかもしれません。
また入居者同士のトラブルへの対応も、大きな負担になるでしょう。
入居者の多い賃貸併用住宅を建てる場合は、管理会社に委託することを検討しましょう。
そんなメリットとデメリットのある賃貸併用住宅ですが、どのような間取りにすることができるのか、又それぞれの特徴などを見ていきましょう。
賃貸併用住宅│おすすめの間取りをご紹介
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賃貸併用住宅の間取りによって、入居者が入りやすかったり、空き部屋が長く続いたりと家賃収入に大きく影響します。
また自宅の快適さにも大きく関係してくるので、慎重に検討していきましょう。
賃貸併用住宅│2階建ての間取り
賃貸住宅を2階建てで作る場合は、縦割りにするか横割りにするかで、環境が大きく変わります。
【横割りの場合】
横割りにする場合、2階を自宅、1階を賃貸にするか、その逆も有効です。
上の階はプライバシーが守られやすい・日あたりがいい・他の階の生活音が気にならないなどのメリットがあります。
下の階は庭をもうければガーデニングが楽しめる・階段の上り下りが必要ないなどと、高齢の方でも生活がしやすい印象です。
【縦割りの場合】
次に、建物を縦に割った場合はそれぞれが二階建て住宅になります。
生活音が気になることもありませんし、プライバシーが守られやすく快適です。
しかし縦に割った分だけ階段の設置が必要になるので、生活スペースが削られてしまいます。
都心部などの狭小地を利用する場合は、適さない型と言えるでしょう。
また階段の上り下りが必要となると、老後の生活に不安が感じられます。
自宅として長く利用することを考慮すると、大きなデメリットになるでしょう。
狭小地を利用した、2階建ての賃貸併用住宅であれば、多くの家賃収入を見込むことはできませんが、ローンの負担軽減に貢献することは間違いありません。
2階建てであれば建築費用も抑えられ、住宅ローンを利用できる場合が多いので低金利での借り入れが可能です。
小規模の賃貸併用住宅のメリットを理解して、土地の有効活用を検討してみてはいかがでしょうか。
賃貸併用住宅│3階建て・4階建ての間取り
3階建て・4階建ての賃貸併用住宅であれば、日当たりがよく開放感のある最上階を自宅にしましょう。
多層階の賃貸併用住宅であれば、エレベーターを設置することで借り手が付きやすく、自宅を上階にしても平屋のようにフラットな生活が送れます。
多層階の賃貸併用住宅は、住宅ローンの条件である「建物の自宅部分が50%以上」という条件がクリアしにくいので、アパートローンになります。
しかし多層階にして賃貸部分を増やすことで、家賃収入を多く得ることが可能です。
周辺の環境を調査して、ファミリー層、単身の学生やビジネスマンなど、どの様なニーズがあるのか確認しておきましょう。
オーナーの自宅があるという安心から、女性専用にしたり、エレベーターを設置することで高齢者向けにするのもおすすめです。
多層階にして増えた賃貸部分をしっかりと埋めるためにも、ニーズに合った間取りや設備、デザインにしていきましょう。
まとめ
賃貸併用住宅の間取りや、メリット・デメリットについて詳しくお伝えしてきました。
賃貸併用住宅は小規模から中規模、大規模な物まで必要に応じて建てられます。
もちろん都心部の狭小地であっても、多層階住宅をもって賃貸部分の部屋数を増やすことが可能です。
土地の利用方法に迷っている方や、将来の生活資金に不安を覚えている方は、賃貸併用住宅の建築・運用を検討してみてはいかがでしょうか。