リビングには何畳の広さが必要なのか│家族の人数や家具などから解説
リビングは何畳あると適切で、快適に過ごせるのか詳しくお伝えしていきます。
リビングといってもダイニングや隣接した部屋との繋がりがあり、独立した印象はありません。
何畳かといった広さを示す場合も、キッチン・ダイニング・リビングを合わせた数字で表されることも多い印象です。
今回は、リビングに必要な家具や、ライフスタイルなども考慮して、快適に過ごせるリビングの広さを深堀していきましょう。ぜひ新築計画の参考にして下さい。
- point -
- リビングには何畳必要なのか、基準を理解しましょう。
- リビングを広くすることで得られる、メリットとデメリットをご紹介します。
− contents −
◼ リビングは何畳が最適なのか│家族の人数がから算出
◼ 広いリビングのメリット・デメリット
◼ まとめ
リビングは何畳が最適なのか│家族の人数がから算出
家族4人で暮らすリビングに必要な広さは、約6畳と考えられます。
これは「公益社団法人 首都圏不動産構成取引協議会」が示した資料をもとに出した目安です。
資料には、部屋数(寝室)に対するダイニングキッチン、リビングダイニングキッチンの広さ基準がまとめられています。
(参考資料:公益社団法人 首都圏不動産構成取引協議会)
部屋数を居住人数と考えると、居住人数に対するリビングの広さの目安が分かります。
1人居住人数(居室数)が増えるとLDKが2畳増えているので、4人暮らしの家族には約14畳のLDKが広さの目安になります。
次に14畳をリビング・ダイニング・キッチンに、どの様に分割するかを見ていきましょう。
キッチンが約4畳、ダイニングが約4畳、そしてリビングが約6畳とするとバランスよくまとまります。
わかりやすく広さを分けましたが、全て繋がったスペースなので共有部分が多いことは理解しておきましょう。
例えばダイニングとリビングの間には通路が必要ですし、キッチンとダイニングはキッチンカウンターを共有してカウンターテーブルを設置するかもしれません。
ダイニングが4畳と聞くと「狭い」と感じるかもしれませんが、共有スペースがあることで動きやすさは確保されています。
では次に6畳のリビングは、4人で暮らすのに十分な広さなのか、深堀していきましょう。
6畳のリビングは十分な広さなのか│家具の配置などからか検証
結論から申しますと、6畳のリビングは決して広くありません。
「広い」「狭い」は人それぞれ感じ方が違いますが、配置できる家具を見るとわかりやすくなります。
リビングに配置する一般的な家具として次の様なものがあります。
- テレビ台(テレビ)
- ソファ
- テーブル
テレビ台は幅を取るものではないのですし、リビングに置くテーブルは元々コンパクトな物が多いので問題なく配置できるでしょう。
大きさへの意識が必要なのはソファです。
6畳のリビングに配置できるソファは、大きくても3人掛け程度になります。
「4人家族なのに3人掛け?」と思われますが、4人だから4人並んで座れるソファが必要かを考えてみましょう。
生活のズレから家族が4人揃うことがそう多くないかもしれませんし、14畳のLDKであればダイニングとリビングとで会話をすることに不便さを感じません。
もちろんキッチンに立っていても会話に入ることができるでしょう。
テーブルの下に厚みのあるラグを敷いていれば、直に座って家族の時間を共有することもできます。
6畳のリビングは、4人家族が生活するのに不便さはありませんが、間取りにゆとりをもたせたり、大きな家具を置くことはできません。
この6畳を基準にして、狭いと感じられるならその分のスペースを広げていきましょう。
狭い家を広く感じさせる工夫を別記事にまとめました。
ぜひ参考にしてください。
関連記事▷▷狭い家を広く感じる工夫│間取り・インテリア・収納など総合的に解説
広いリビングのメリット・デメリット
では先ほどの6畳よりも広いリビングにしたら、どの様なメリットやデメリットがうれるか見ていきましょう。
家具の配置から生活するのに十分だと先述しましたが、リビングに広さをもたせる目的は、家具の配置やくつろぐことだけではありません。
メリット・デメリットを理解して、リビングをより快適で有効なスペースにしていきましょう。
広いリビングのメリット
広いリビングのメリットは次の3つです。
【大きな家具を配置できる】
6畳のリビングには最大でも3人掛けのソファしか配置できませんでしたが、広いリビングでしたら気に入った形状のソファを利用するとができます。
特にお客様がよく来られる家であれば、大勢で座れるソファがおすすめです。
- 部屋の角を囲むようなコーナーソファ
- 寝そべった姿勢を取りやすいカウチソファ
- いくつかのソファを組み合わせたソファセット
どの様なソファを選ぶかは、快適なリビング生活に大きく影響を与えるかもしれません。
お気に入りのソファがあれば、そのソファが配置できるリビングの広さは何畳なのか逆算するのもいいですね。
【大きなテレビが利用できる】
リビングが広いと、座る位置からテレビまでの距離がとれるので、大きなテレビでを利用することができます。
テレビを見る距離を「視聴距離」といい、テレビのサイズに比例して、視聴距離長くとる必要があります。
液晶テレビの最適な視聴距離は、テレビの高さの3倍です。
ひと昔前のブラウン管テレビだと、テレビの高さの5~7倍必要と言われていたので、大幅に近くなってきました。
これは液晶テレビの性能が良くなったために、近くから見てもストレスを感じにくくなったからです。
液晶テレビの視聴距離を目安にすると、6畳の部屋であっても52V型のテレビを設置できます。
もっと大きな画面でテレビや映画を楽しみたい方は、視聴距離を取れるようにリビングの広さを確保しておきましょう。
【リビングを通路として使える】
リビングを家の中心において、通路として利用することができます。
リビングを通って共同スペースや、子ども部屋に行く導線を作ると、家族のコミュニケーションが取りやすくなります。
子どもが思春期を迎えると「自分の部屋で過ごす時間が増えて、なかなかリビングに来てくれない」などと淋しく思うかもしれません。
しかしリビングを通る導線を作っておけば、自然と顔を合わせて声をかけることができるでしょう。
広いリビングのデメリット
次に、広いリビングにすることで起こる、デメリットを見ていきましょう。
【冷暖房が効きにくい】
リビングを広くすると冷暖房が効きにくくなります。
もともとLDKは、キッチンで火を使うことから冷房が効きにくく、窓が多いことから暖房が効きにくいスペースです。
広いリビングにすることで、冷暖房がさらに効きにくくなることが考えられるので、設備の性能や、設置場所には十分注意しましょう。
【生活導線が長くなる】
リビングが広くなることで生活導線が伸びることが考えられます。
- リビングに物を取りに行く
- ちょっと時間があるからソファに腰を掛けたい
- 気になるテレビを早くみたい
そんな時でもリビングを広くした分、歩く距離は長くなってしまいます。
まとめ
リビングには何畳の広さが必要で最適なのか、詳しくお伝えしてきました。
6畳のスペースがあれば、必要な家具の設置はでいますが、ゆとりは感じられません。
快適なリビングにするために、設置したい家具や、ライフスタイルを含めてどのくらい広げればいいのか見当を付けていきましょう。
とはいえリビングを無駄に広げることはおすすめできません。
広いリビングのメリットとデメリットをご紹介したので、ぜひ参考にしてください。
家族のライフスタイルに合ったリビングの広さで、快適なくつろぎを味わっていきましょう。