キッチンの天井を下げるとは?特徴やメリット・デメリットを解説

キッチンの天井を下げるとはメリットデメリットを解説

家を新築する際、デザインにこだわりたいと思うのであれば、天井にも目を向けていきましょう。

今回はキッチンの天井を下げるデザインについてご紹介します。

キッチンだけではなく、リビングや和室などにも利用できるので、おしゃれな家づくりの参考にしてください。

 


- point -

  • 天井を下げるとはどういった施工か、簡単に理解しましょう。
  • 天井を下げるメリットとデメリットをご紹介します。

 

− contents −
◼ キッチンの天井を下げるとは
◼ キッチンの天井を下げるメリット
◼ キッチンの天井を下げるデメリット
◼ まとめ

 

キッチンの天井を下げるとは

 キッチンを下げるとは

キッチンの天井を下げるというのは、キッチンスペースの天井部分が下がったデザインで「下がり天井」や「折り下げ天井」と言います。

デザインに特化した施工ですが、キッチンに利用すると実用性を兼ね揃えることが可能です。

下げた天井部分の素材を変えたり、下げる部分の広さを調整することで、さまざまな印象を与えてくれます。

 

キッチンの天井を下げるメリット

キッチンの天井を下げるメリット

キッチンの天井を下げるメリットを、6つお伝えします。

吊り下げ天井の特徴も理解できますので、それぞれ確認していきましょう。

 

空間の仕切りになる

キッチンの天井を下げることで、見えない壁を作ったように空間が仕切られた印象になります。

キッチンからダイニング、リビングと続くスペースは、解放感を得られる反面、間延びした雰囲気になりがちです。

とはいえ壁を付けたり、家具で仕切っては狭い印象になってしまいます。

天井を下げることで仕切られるのは「空間」「雰囲気」だけなので、狭いと感じられることはありません。

 

リビングからキッチンを見た時に、キッチンが別空間であるような視覚効果があるだけでなく、実際に天井の高さに変化を付けたスペースの下に立ってみると、雰囲気の違いが感じられます。

下げた天井部分の素材や質感、色を変えるとさらにメリハリをつけることが可能です。

 

また床に段差を付けて空間を仕切る方法もありますが、足元への危険性があるので、小さなお子さんやお年寄りのいるご家庭にはおすすめできません。

段差を付けて空間を仕切る方法としては同じですが、天井と床の違いは大きい印象です。

 

リビングダイニングのようにつながった部屋を仕切る方法は、別記事に詳しくまとめたので、ぜひ参考にしてください。

関連記事▷▷リビングとダイニングはどう仕切る?メリハリのある空間の作り方

 

空間に奥行きがでて広く感じられる

天井を下げたキッチンをリビングから見ると、ググっと奥行きが出るので、部屋全体に広がりが感じられます。

通常、天井や壁のクロスは明るい色がつかわれますが、天井を下げた部分のクロスは少し暗めにするとさらに効果的です。

天井を低くすることと、暗いクロスの視覚効果で、部屋に広がりをもたせていきましょう。

 

リビングに開放感が増す

キッチンの天井を下げることで、リビングの天井が高く感じられるようになります。

天井に段差を付けることで、必然的に低い方はより低く、高い方はより高く感じられるでしょう。

部屋に開放感を出すには天井高をあげるのが効果的です。

あえて低い天井部分を作ることで、その他の部分に開放感を得やすくなります。

 

デザインがおしゃれ

キッチンの天井を下げると、広くフラットに広がった天井に変化を付けられるので、おしゃれな雰囲気が増します。

どことなくホテルライクなスタイリッシュさを感じられます。

 

天井を下げるだけでなく、下げた天井部分の素材や色に違いをだすとさらに印象深くなるでしょう。

例えばリビングダイニングから繋がった天井が白いクロスで、キッチンの天井のみ木目などを使うと、色と素材のコントラストを楽しむことが可能です。

 

さらに一段下がった部分に照明を施すと、間接照明が優しい影を作って大人な雰囲気を演出します。

下げた天井全体にはダウンライトなどを利用するとスッキリとした印象です。

キッチンカウンターの上にはスポット照明やペンダントライトを利用すると、更に手元を明るく照らすことができます。

 

落ち着きが感じられる

天井が高いと開放感があるので、心身ともに解き放たれたような気持ちよさがあります。

逆に低い天井は圧迫感を感じ易い反面、気持ちが落ち着くよさがあります。

 

この狭い空間を快適と感じるのは、本能によるものです。

昔は狭い洞穴などでの暮らしが安全だったので、狭い場所にいるのは危険回避できていると認識し安心感がえられます。

また狭い所が安心するのは、お母さんのお腹の中にいた時の感覚に似ているからともいえるでしょう。

落ち着きの感じられるキッチンで、お料理を楽しんではいかがでしょうか。

 

配管のダクトを隠せる

キッチンの種類や配置などにもよりますが、天井の下に太いダクトを通さないといけない場合があります。

壁からレンジフードまで太い配管が見えるので、その部分をむき出しにしてデザインとするか、天井を下げて隠すかなどで対応します。

 

配管を隠すのに、一部分下げるならキッチン全体の天井を下げた方が不自然さも残りません。

キッチンの天井を下げることで、結果的におしゃれな演出ができるのでおすすめです。

 

下げる幅はダクトの太さなどに合わせる必要があるので、もしかしたら希望の幅よりも大きく下げる必要があるかもしれません。

本来の天井高との兼ね合いなども含めて検討しましょう。

 

キッチンの天井を下げるデメリット

キッチンの天井を下げるデメリット

次にキッチンの天井を下げることで考えられる、デメリットについて見ていきましょう。

 

施工に費用がかかる

天井を下げる施工は、標準工事にプラスすることになるので費用がかかります。

天井を下げる広さや素材、照明などによって金額は大きく違うので、希望のデザインで見積もりを出してもらいましょう。

 

掃除に手間がかかる場合も

下がり天井は段差を付ける時に、すき間ができるのでホコリなどが溜まってしまいます。

普段のお掃除としては、柄の部分が長いハンディーモップなどを利用すると軽くお掃除ができます。

モップ部分がL字に折れるタイプなどは、更に奥まで届きます。

しかし間接照明などに強く当たってしまうと接触不良などをおこしかねないので注意してください。

 

またキッチンの油汚れは想像以上の場所まで飛んでいくので、定期的には拭き掃除でお手入れをしていきましょう。

2mを超える部分なので、脚立に上ってお掃除する際には必ず2人で行ってください。

 

まとめ

後悔しないキッチンの天井の高さにするには

キッチンの天井を下げるメリットとデメリットをお伝えしてきました。

 

キッチンの天井を下げるメリットは、リビングダイニングまで広がり、おしゃれなだけでなく実用性も高い印象です。

  • 壁や家具で仕切らずとも、空間を仕切ることができるので広さはそのまま
  • キッチン方向に奥行きが感じられるので、へや全体が広く感じられる
  • キッチンを低くすることで、リビングの天井が高く感じられ開放的な印象になる
  • 天井が複雑にデザインされるので、とにかくスタイリッシュにオシャレ
  • 天井が低くなることで空間に落ち着きが感じられる
  • レンジフードなどの配管がおしゃれに隠せる

 

デメリットは少ない印象です。

  • 標準工事ではないので、オプション費用が必要
  • 高い所にホコリがたまるので、お掃除が大変

 

キッチンの天井を下げるメリット・デメリットを理解して、新築のデザインに検討してみてはいかがでしょうか。

お気に入りのキッチンで、毎日の家事を楽しく進めていきましょう。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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