キッチンの床下収納を利用して収納力アップ│カビや臭い対策もご紹介
限られた土地に家を建てる狭小住宅において、収納スペースの確保は暮らしやすさに大きく影響します。
とはいえ収納スペースを優先しすぎては、居住スペースが狭くなるので、そのバランスが非常に大切です。
そこでキッチンの収納スペースを増やすために、床下収納を検討してはいかがでしょうか。
床下収納は、居住スペースを削ることなく収納力を大きく広げることができます。
キッチンは、お料理に必要な道具や調味料、イベント時にしか利用しない大きな容器など、たくさんの物であふれかえります。
床下収納を利用して、スッキリとしたキッチンに整えていきましょう。
- point -
・大容量の収納力がありながら、居住スペースに干渉しない床下収納とはどのようなものか、サイズや設置場所などを紹介します。
・床下収納の魅力を活かす使い方をくわしくお伝えします。
・床下収納のデメリットとその対策方法を理解しましょう。
− contents −
◼ キッチンの床下収納とは?サイズや場所をご紹介
◼ キッチンの床下収納の活用方法
◼ まとめ
キッチンの床下収納とは?サイズや場所をご紹介
キッチンの床下収納とは、キッチンの床下に作る収納スペースのことです。
床の一部分をくりぬいて、専用のケースを埋め込む形で設置されます。
フタになる部分は基本的に他の床面と同じ素材が使われるので、見た目の違和感は少なく馴染みやすい印象です。
フタ部分は、主に2つのタイプがあります。
- 蓋を外すタイプ・・・蓋を外して持ち上げるので、多少の力が必要になります。蓋が完全に取り外せるので、取り出しやお掃除が楽にできます。
- 扉タイプ・・・蓋をもち上げる必要がないので、強い力は必要ありません。扉が一方に開くので、使い勝手をよく考えてから設置方向を決めましょう。ボタンで数センチ持ち上げて、そのまま手動で引き上げるタイプもあります。
蓋を外すタイプが多く利用されています。
また高気密住宅の場合、床下からの通気によって気密度が下がってしまうケースがあります。
高機密住宅の専用蓋を利用すれば回避できるので検討してみましょう。
床下収納のサイズ
床下収納のサイズはさまざまで、一辺が約40㎝の正方形や、約60㎝×90㎝の長方形の物もあります。
一辺が約60㎝の正方形を2つ設置すれば、収納力を大幅にアップすることも可能です。
また開口部分は収納庫一個分ですが、中の収納部分が2~3個連結されていて、横にスライドさせることで出し入れが簡単にできるタイプもあります。
収納ケースに対して開口部分は小さく済むので、蓋を締めた状態はすっきりとした印象です。
深さは「深型」と「浅型」があり、約30㎝~50㎝まで幅があります。
深型は2段階で収納できるよう、一部に仕切りやカゴのようなものが付属されているタイプが多く、収納力はかなりのものです。
床下収納に入れる物に合わせた深さを選んでいきましょう。
キッチンであれば、瓶やペットボトルなど高さのあるものを収納することが考えられるので、深型が便利でしょう。
床下収納を設置する場所
床下収納を設置する場合は、頻繁に歩いたり立ち止まったりしない箇所に設置しましょう。
床下収納には十分な耐荷重が設定されていますが、毎日の生活で何度も蓋の上に乗ることになれば、蓋の変形やキシミの原因になります。
また蓋のフチや取っ手部分が金具でできていると、素足で乗った時にヒヤッとしてしまいます。
部屋の四隅に寄せるなどして、できるだけ上に乗らずに済む場所に設置しましょう。
また床下収納を水回りに設置する場合は、収納庫を取り外しできる状態にして、床下の点検口にするケースもあります。
その場合は、水回りの点検がしやすい位置も含めて、設置場所を検討しましょう。
2階にキッチンがある場合でも、床下のスペースによっては、浅いタイプの床下収納を作ることができます。
今回はキッチンの収納スペースの確保としてご紹介しますが、洗面脱衣所や和室、ウッドデッキ部分に設置することも可能です。
キッチンの床下収納の活用方法
キッチンの床下収納の活用方法をお伝えしていきます。
収納スペースの形状を考慮して、利用しやすさなどを検討してみましょう。
またキッチンに設置する収納スペースなので、衛生的に利用する方法もお伝えしていきます。
床下収納にはなにを入れると便利なのか
床下収納に入れると便利なものは、頻繁に取り出す必要のないものです。
床下収納は、床に腰を下ろして蓋を取り外し、低い姿勢で取り出さなくてはいけないので、決して出し入れが手軽ではありません。
キッチンに設置する床下収納であれば、次のような物を収納するのに便利です。
- 長期的にストック予定の備蓄食
- お醤油などの買い置き調味料
- イベントの時にしか利用しないキッチン道具
- 梅干しやらっきょうなどを漬け込んだ瓶
さらに床下は湿度が高いので、密閉できない物や湿気に弱い物は避けましょう。
収納するときのコツ
床下収納するときは、取り出しやすさを考慮して収納しましょう。
床下収納にものを入れる際は、上から下の動作なので体への負担は少なくすみますが、取り出す際は下から上に持ち上げる必要があるのである程度の力が必要になります。
プラスチックのケースなどに小分けにしておくと、ケースごと持ち上げられるので便利です。
さらにプラスチックのケースは、間仕切り目的ではないので深さのあるものを選びましょう。
持ち手部分があれば、さらに楽に引き上げることができます。
また紙袋のようなものに入れておくのも、持ち手が付いているので物の出し入れが非常に楽です。
ペットボトルや、大きなビンなどはそのまま収納しても問題ないですが、細かな備蓄品などはプラスチックケースや紙袋を使って取り出しやすさを重視していきましょう。
床下収納のお手入れ│カビ・臭いへの対策方法
先ほど少し触れましたが、床下収納は水道管や地面が近いことから、湿気がこもりやすい傾向にあります。
湿度対策をしないと、カビや悪臭が発生し、快適に利用することができなくなるでしょう。
次の様な湿気対策をおすすめします。
- 収納庫の底に、新聞紙などを引いて湿気を吸収させる
- 除湿剤を設置して湿気を吸収させる
- 長い期間利用していない場合は、扉を開けて空気を入れ替える
油周りのような手間のかかるお手入れではないので、1年に1回か半年に1回くらいは床下収納のお掃除をしていきましょう。
収納したものを全て取り出して整理することで、賞味期限の確認などもできます。
ホコリや髪の毛、小さなゴミなどが入りやすいので、掃除機を使ってキレイに取り除いて下さい。
除菌効果のある洗剤や、除菌シートを利用して拭きあげるのも効果的です。
さらに狭小住宅の収納について別記事にまとめたので、こちらも参考にしてください。
関連記事▷▷狭小住宅でも収納に困らない工夫│住居スペースの確保に繋がります
まとめ
床下収納は居住スペースに負担を掛けず、十分な収納力を確保できるので、特に狭小住宅などにおすすめです。
必要なサイズの床下収納を、できるだけ人の通らない端に設置しましょう。
プラスチック容器や紙袋を利用して小分けに収納することで、取り出しやすくなります。
とはいえ決して出し入れが簡単な収納スペースではないので、使用頻度の低い物を収納するとストレスなく利用できます。
湿度がたまりやすいので、除湿対策を取りながら清潔な状態を保つようにしてください。
収納力の高い床下収納を設置して、スッキリとしたキッチンに整えていきましょう。