狭い家でも子育てしやすい家づくり│ストレスにならない工夫をご紹介

狭い家でも子育てしやすい家づくり

家を建てる際に「狭い家だから子育てしやすい間取りは難しいかも……」と諦めていませんか。

子育てしやすい環境を整えるのに、広い家がベストとは限りません。

 

狭い家でも、子育てしやすい環境を整えることは十分に可能です。

子育てしやすい環境が整うと、親にとっても子どもにとっても快適な生活が送れるようになります。

 

今回は、狭い家でも子育てしやすい環境を整える工夫についてお伝えします。

これから家づくりを始める子育て中のご家族は、ぜひ参考にしてください。

 


- point -
・子育てしやすいリビングの整え方についてご紹介します。
・子ども部屋を作るのと作らないのとでは、子育てにどの様な影響があるか確認していきましょう。


 

− contents −
◼ 狭い家で子育てしやすい環境を整える工夫
◼ 子ども部屋について考える
◼ まとめ

狭い家で子育てしやすい環境を整える工夫

 

設計

狭い家で子育てしやすい環境を整える工夫についてお伝えしていきます。

少しの工夫で、毎日の生活が安全・快適におくれるのでぜひ参考にしてください。

 

リビングに子どものスペースを確保する

子どもの居る部屋

リビングに繋いで和室をつくったり、小上がりスペースをつくったりして、子育てしやすい環境を整えるケースが多くあります。

狭い家の場合は、リビングの一角に子どもスペースを作って、子どもと親が快適に過ごせる空間にしていきましょう。

 

小さな子供を安全に遊ばせられる

リビングに子どもの遊ぶスペースを確保できれば、小さなお子さんを安全に遊ばせることができます。

長い時間を有するキッチン作業をしながら、子どもに目を届かせることができるので、親も安心して家事をすすめられるでしょう。

 

子どもスペースだけカーペットの色を変えたり、フロアクッションを引くと、空間のしきりになります。

おもちゃが散乱しないように、収納ラックやおもちゃBOX、キッズテントハウスなどを設置して、お片付けしやすい環境を整えましょう。

 

子どものおもちゃや絵本は、かなりの勢いで増えていきますが、結局手に取って遊ぶ物はそう多くありません。

その時のお気に入りだけをリビングのスペースに置く様にすれば、大きな面積がなくても大丈夫です。

 

子どものスペースと割り切れば、遊んでいる間におもちゃが散乱していても多少の納得ができますし、その他のスペースでは整った状態が保てます。

食事の度に「片付けて」と声かけする必要もなくなりますね。

 

勉強がしやすい環境を整えられる

リビング学習

小学生くらいの間は、家族のいるリビングで勉強する子どもが増えています。

最近の授業は進むスピードが速いので、子どもが親に質問する場面も多くあるでしょう。

 

読み声を聞くだけだなく、宿題の丸つけ、間違っていた所の修正など、親も一緒に宿題に取り組む時間が必要です。

特に低学年の内は集中力が続かないので、声かけのしやすいリビングでの宿題なら、時間を有効に使うことができます。

学校から帰ってきて、そのまま宿題に取り組める環境を整えていきましょう。

 

リビングの一角に子どもスペースとして、お勉強に必要な道具と、ランドセルを置くための収納棚を用意すれば完璧です。

専用のランドセルラックなども販売されていますが、リビング学習を卒業してからの利便性も考慮して選びましょう。

 

ディスクまで設置するとスペースを取られ過ぎるので、お勉強はダイニングテーブルなどを利用してもらいます。

食事の時間になっても急いで片づけをしてもらう必要がないように、大きめのパレットなどを利用すると、消しゴムのカスなども気になりません。

リビングの一角を子どもの学習用品収納スペースにして、勉強しやすい環境を整えましょう。

 

コミニュケーションが取りやすい

子どもが中学生、高校生と成長していく間の「子育てのしやすさ」とは、コミュニケーションが取りやすい環境を整えることではないでしょうか。

自分の部屋に閉じこもってばかりいては、子どもの様子をうかがう時間も、会話する時間も減ってしまいます。

小さい内からリビングの一角に自分のスペースを用意されていた生活を過ごしていると、リビングも自分の部屋と同じ様に快適な空間と感じられます。

これまで同様、リビングの一角を子どもスペースとして、趣味の道具などおかせてもいいですね。

マンガやゲームをリビングに置いておけば、自分の部屋で勉強する時間の誘惑にもならなくてすみます。

リビングにいる時間を増やして、コミュニケーションの取りやすい家づくりをしていきましょう。

 

関連記事▷▷子育てしやすい間取りポイント|住み慣れた街で始める新しい暮らし

 

ロフトを子ども部屋にする

ロフト

ロフトとは、部屋の一部を2層に割った上のスペースのことです。

物置や寝室として作られることも多くありますが、子ども部屋としての利便性もあります。

 

リビングにロフトを作れば、空間の共有ができるので、自然とコミュニケーションが取りやすくなります。

ある程度の仕切りや壁を設けると落下などの心配もなく、子どものプライバシーも守られるでしょう。

 

またハシゴが心配であれば、細い階段の設置を検討してみましょう。

ロフトの階段は基本的に固定できませんが、地域によっては許可が下りる場合もあります。

 

また階段部分を収納とすれば「収納棚の設置」となるので、安全な階段にできるかもしれません。

確実な情報をえるために、自治体の建築課に聞いてみましょう。

 

秘密基地のような魅力あるロフトですが、熱がこもりやすいというデメリットがあります。

断熱材や空調設備などを整えて、快適な子ども部屋に仕上げていきましょう。

 

狭い家でもロフトを子ども部屋にすれば、居住スペースにゆとりがうまれます。

とはいえ建築費用が増えるという負担は否めません。

狭い家でも子ども部屋を作る方が、子育てにいい環境なのか見ていきましょう。

 

子ども部屋について考える

子ども部屋

狭い家であれば、共有スペースを広げるために、子ども部屋を作らないという選択肢もうまれるでしょう。

ですが子ども部屋を作ると、子育てしやすく、子どものプライバシーも守られます。

子ども部屋の必要性や必要な広さなどについて、詳しくお伝えしていきます。

 

子ども部屋の必要性

子ども部屋の必要性は子どものプライバシーが守られるだけでなく、快適な子育てにも直結します。

 

子ども部屋があれば、子どもの荷物をひとまとめにできるので、共有スペースにあふれ出ることはありません。

子どもの荷物は、成長と共に大きく多くなっていくので、収納スペースとして確保しておきましょう。

 

また自分の部屋があれば、お友達を呼びやすくなります。

お友達が遊びに来てくれると、交友関係なども把握しやすくなるので安心です。

 

子ども部屋にお友達と閉じこもるのが心配であれば「ドアは開けておいてね」「後でおやつを持ってくるね」などと声をかけをしておきましょう。

もし子ども部屋がない場合は、お友達をリビングに通すことになるので、家族はソファに寝転ぶなどリラックスすることはできません。

 

子ども部屋に必要な広さ

子ども部屋

子ども部屋を作るのに広いスペースは必要ありません。

最近では広い家であっても、子ども部屋を小さく作って、リビングでの時間を共有しやすい間取りにするケースも増えています。

子ども部屋にクローゼットや、可動式の洋服ラックなどがあると仮定して、その他に必要な家具はベッドと勉強机くらいになります。

それだけをレイアウトするのなら、4~4.5畳あれば可能です。

 

子どもの頃に広い家で過ごした経験がある場合は、子ども部屋も広くしたいと思いがちです。

子ども部屋の広さは4~4.5畳で十分なので、狭い家であっても子ども部屋のある間取りを検討してみましょう。

 

子ども部屋の将来的な利用法

狭い家に子ども部屋を作るなら、将来の再利用も有効にしていきたいですよね。

4畳の子ども部屋をそのまま利用するのもいいですし、2つ作った子ども部屋を1つにまとめて広い部屋にするのもおすすめです。

念願の書斎や趣味の部屋にするのもいいですし、子育てがひと段落したタイミングで家でできるお仕事を始めるケースもあります。

子ども部屋に手を加えて、親との同居を始めるのもいいですね。

 

関連記事▷▷狭い家で子育てはどう?子育て家庭の間取り設計の考え方

 

まとめ

子育て家族

狭い家でも子育てしやすい環境が整うと、家族みんなが快適に生活できます。

特に家の中心となるリビングの利用方法は重要です。

 

  • リビングに子どものスペースを作って、子どもを安全に遊ばせる
  • リビングに勉強道具が収納できる棚を用意して、リビング学習をしやすくする
  • リビングの時間を共有しやすくしてコミュニケーション作りに役立たせる

 

狭い家でも4~4.5畳の子ども部屋を用意することで、子どもの荷物は片付き、お友達も呼びやすくなります。

家を建てる時に「この家で何年子どもと暮らせるのか」と思うこともありますが、子育て期は毎日の生活が色濃く、子どもの気持ち作りに影響します。

今回の記事を参考に、狭くても子育てしやすい家づくりをしていきましょう。

 

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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