30坪の間取りを広く見せる7つの工夫と実例|おしゃれな注文住宅のつくり方
『30坪』という限られた間取りの場合、狭く感じるかもしれない、間取りの自由度が低そう、など家づくりを億劫に感じるかもしれません。しかし土地が狭かったとしても、家が広く感じる工夫ポイントを知っておけば狭さを感じない理想の家を建てることは可能です。
今回は、『30坪』という限られたスペースでも広く見える間取りのポイントや建築実例をまとめてご紹介します。これからの家づくりに、ぜひお役立てください。
コラムのポイント
・30坪は、畳約60枚分のスペースをいいます。建ぺい率によって、居住スペースにできる広さが変わります。
・30坪という限られた土地でも、工夫次第で開放感のある家づくりは可能です。快適に住み続けられるよう、実績の多い信頼できる業者とともに家づくりを進めていきましょう。
− contents −
■30坪の間取りの広さはどのくらい?
■30坪の間取りを広く見せる7つの工夫
■30坪を活かすビルトインガレージという選択
■30坪の間取りを活かした家づくり建築実例
■30坪の間取りも工夫次第で開放的に!
30坪の間取りの広さはどのくらい?
『30坪』と聞いて、どのくらいの広さなのか思い浮かべることはできますか?狭そうだな、あまり広くなさそうだな、といったイメージはすぐに沸くかもしれませんが、実際にどのくらいの広さなのでしょうか。
1坪は3.30578平米(平方メートル)で、この1坪はおよそ畳2枚分の広さに相当するとされています。そのため、30坪の土地はおよそ畳60枚分の広さとなります。30坪は狭い…と感じるかもしれませんが、畳60枚分と考えると意外と広い空間なのです。
延べ床面積はどうなる?
30坪の土地に家を建てるからといって、畳60枚分の広さの家を建てることができるわけではありません。家を建てる時に注意したいのが、『建ぺい率』です。
建ぺい率は、土地に対して建てられる家の面積の比率を示します。都市計画法によって定められており、地域によって数字が異なりますが、約40~60%が建ぺい率とされています。
例えば建ぺい率が40%だった場合、土地に対して家を建てられる面積は40%となります。この計算で見ると、実際の家の面積は30坪以下になり、延べ床面積も狭くなってしまいます。建ぺい率は変更することができないため、土地購入時に気をつけるとともに、実際のスペース以上に広く見せるように間取りを工夫することがおしゃれな家づくりの鍵となります。
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30坪の間取りを広く見せる7つの工夫
30坪という限られたスペースを広く見せるためには、間取りを決める段階で次の7つの工夫をしておくことが大切です。
工夫① 部屋数を減らす
部屋数を減らすことで、一部屋あたりの広さを広げることができます。家族の人数分だけ部屋をつくりたいところですが、ここはあえて広い部屋を造るのがポイントです。家族皆がくつろぐリビングが、広々とした開放感のある部屋ならそれだけで家全体が広く見えます。
工夫② 天井を高くする
天井が高ければ、それだけで部屋が広く開放感が生まれます。天井を高くとった上の部屋は、物置などに活用すれば段差も気になりません。部屋に圧迫感がないため、30坪のような狭い土地でものびのびと部屋で過ごすことができます。
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工夫③ あえて収納スペースをつくる
狭くなったとしても、収納専用の部屋を設けましょう。各部屋に収納するための家具をどんどん増やしてしまうと、普段過ごすスペースが狭くなり圧迫感が生まれます。家具を増やさなくてもいいように、専用のスペースをつくることで家全体の居住スペースを広く確保することができます。
工夫④ 建物の上下を伸ばす
地下室を設置したり3階建てにしたりすることで、居住スペースを増やすことができます。地下室は閉鎖的な空間というマイナスなイメージがありますが、静かに集中できる場所、映画鑑賞や楽器演奏を楽しめる場所として活用できます。また3階建ても1フロアまるまる増やすことができるので、間取りの幅が大きく広がります。ただし、容積率によっては実現不可能の場合もあるため注意が必要です。
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工夫⑤ スキップフロアを設置する
スキップフロアは、室内に段差を作ることで視覚的に空間を仕切るものです。スキップフロアにすることで、壁で空間を仕切ることなく開放感のある部屋にすることができます。空間に躍動感も出ますし、おしゃれな雰囲気も演出することができるため、限られた間取りを活かすには最適です。
工夫⑥ 吹き抜けの設置
家の中に吹き抜けを設置することで、空間が縦に長くなります。その長さによって、空間に開放感が生まれます。特に狭小地の場合、隣家との距離が近く満足のいく採光ができない場合がありますが、吹き抜けならたっぷりと光を取り入れることができますし、その明るさによってさらに開放感を感じることができます。
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工夫⑦ テラスやバルコニーとのつながりをつくる
テラスやバルコニーなどの外部空間とのつながりも意識しながら間取りを考えることで、実際よりも広く感じる空間ができあがります。リビングやダイニングからテラスやバルコニーが繋がるように、リビングの床材とウッドデッキの床材の色を合わせる、同じ植物を室内と庭に置き、つながっているようにするなど工夫をしてみましょう。
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30坪を活かすビルトインガレージという選択
車を所有する暮らしを選択する場合、ビルトインガレージもおすすめです。30坪という限られた敷地にガレージをつくると、家が狭くなるイメージがあるかもしれませんがそんなことはありません。
ビルトインガレージは、ガレージ部分を延べ床面積の1/5以内にするなど条件を満たすことで、延べ床面積から除外されるという緩和措置があります。そのため、限られた土地を有効に活用することができます。
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もちろん、建ぺい率の関係で土地ギリギリまで住宅を建てることができない時も、ビルトインガレージなら土地をしっかり活用できる可能性があります。30坪を活かすビルトインガレージもぜひ視野に入れて、間取り計画を検討していきましょう。
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30坪の間取りを活かしたおしゃれな家づくり建築実例
文京区S 様邸 /
敷地面積:71.96㎡(21.74坪)
延床面積:113.61㎡(34.32坪)
こちらの住宅は、30坪に満たない土地に建てられたものです。しかし狭さを感じることなく、開放感のある空間に仕上がっています。
『南東西の3方向を隣家に囲まれた敷地で、設計で工夫をして光と開放感を得たい!』というご希望を叶えるため、まず窓を工夫しての採光の計画をおこないました。
床近くの地窓や天井近くの高窓は効果的に配置し、直射日光が入るか入らないかの工夫だけではなく、明るく感じる視覚効果も狙いました。
室内にはできるだけ吹き抜けをつくり、傾斜屋根に合わせて傾斜天井を採用。そこまで幅のない吹き抜けですが、開放感ありますね。
2階から3階、3階から屋上への階段はスケルトン階段に。屋上ペントハウスには天窓を設置しました。そうすることで、階段が吹き抜けの役割を果たすこともできます。天窓からの光が3階を通過して、2階のリビングまでたっぷりと降り注ぎます。
モダンとナチュラルの融合を、とデザインには徹底的にこだわりおしゃれに仕上げました。
外観はベースに金属サイディング。玄関ドアやバルコニーの腰壁に木目調のパネルを使用。モダンとナチュラルのコントラストが、しっかりと外観のアクセントになっています。インテリアも無垢のフローリングに無垢のインテリアドアとこだわり、モダンな設計の中にも温かみを与えています。
30坪の間取りも工夫次第で開放的に!
30坪という限られた土地でも、工夫次第で開放感のある家づくりは可能です。快適に住み続けられるよう、実績の多い信頼できる業者とともにおしゃれな家づくりを進めていきましょう。
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