注文住宅のリビング間取り案│狭小住宅でも広いリビングにしたい!

 

リビングは家の中心であり、家族が集まる憩いの場。もちろんそれはどのような住宅でも変わりないことです。とくにこれから家を建てようという方で、リビングの間取り設計で悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

『リビングを快適な空間にしたい…』『間取りは狭いけどリビングを有効活用したい…』そのように考えていませんか?そこで今回は、注文住宅のリビングの間取りについての考え方をまとめました。

 

− contents −
◼ 注文住宅でリビングの間取りを考える手順
◼ 狭いリビングを広く見せるコツは?
◼ リビングをおしゃれにするポイント
◼ おしゃれなリビングの注文住宅を建てるなら・・・

■注文住宅でリビングの間取りを考える手順

リビングの間取りを考える際、どのような手順で考えていますか?

『大きなソファーを置きたい!』『広々としたリビングにしたい!』もしこのように考えているのであれば、ある程度順序立てて間取りを考えるとより快適なリビングをつくることが可能です。

ここでは、リビングの間取りを考える際の手順について簡単なポイントを紹介していきます。

 

・テーマを決める

リビングの間取りを決める際、まず最初にすることは家具を選ぶことでもカーテンを選ぶことでもありません。まずするべきは『テーマを決める』ことです。

どのようなデザインのリビングにするのか、リビングをどのように使うのか、まずはリビングの目的を明確にしましょう。そして、その目的に合わせて必要な家具やインテリアを揃えていくのがおすすめです。

 

『外国のカフェのような見た目にしたい』

『ムダなものがなく家事がしやすいリビングにしたい』

『子供が遊んでいてもケガの危険が低いリビングにしたい』

 

上記のようなテーマを決めてから間取りを考えることで、よりリビングの完成形を具体的にイメージすることができます。

 

・風通しや光の流れを考える

リビングは家のなかでも最も広いスペースであるため、風通しや採光にはとくに気を遣いたいエリアです。風通しがよく明るいリビングには以下のようなメリットがあります。

・部屋が湿気臭くならず臭いがこもりにくい

・湿気が溜まりにくいのでカビも生えにくい

・電気をつけなくても日中は明るいため電気代の節約になる

長く住む家である以上、住環境はある程度整えておきたいですよね?風通しと明るさを十分に確保しておくと、普段暮らすうえで身体にも家自体にも良い影響を与えてくれます。

その際、キッチンからリビング、玄関へと一直線に風が抜ける工夫や、窓の高さや位置、向きを工夫することでリビングの環境は大幅に良くなるでしょう。

 

・家事(生活)動線を考える

リビングの間取りを考える際『普段誰がどのように使うか』を意識してみましょう。たとえば家事をするときに、掃除のしやすさ、片付けのしやすさといった家事の効率に関わる問題を解消したいのであれば『すき間や段差の少ない間取り』『広々とした収納スペース』といった設計をすれば家事をスムーズに行えます。

 

また、小さいお子さんがいる家庭であれば遊んでいてケガをしないように『段差や角をなくす』『あまり背の高い家具を置かない』といった工夫が必要となるでしょう。

リビングから各部屋への移動をスムーズにするために、部屋の中心に階段を設置したり、廊下をあえてつくらないといった方法があります。このように、動線を短くすることで家事だけでなく日常生活も便利で快適になるのです。

 

■狭いリビングを広く見せるコツは?

リビングは最も広いエリアではありますが、なかには家自体が狭小住宅で全体の間取りが小さいという方もいるでしょう。そこで、ここでは狭小住宅でもリビングを広く活用するためのコツについて紹介していきます。

 

・視線の「抜け」を意識する

部屋を広く見せるためには視線の抜けを意識する必要があります。

『視線の抜けを意識する』とは、部屋に入ったときに視線が部屋の端まで行き届くか、途中に視線を遮る家具などを配置していないかを意識して間取りを考えるということです。

視線が部屋の端まで抜けることで空間を広く認識できるため、実際には狭い間取りでも間取り以上の広さに感じることができます。まずは家具の配置に気を付け、なるべく視線が『抜ける』よう意識してみましょう。

 

・家具は必要最低限にする

家具を無計画に配置してしまうと、部屋が狭くなってしまうだけでなく、動線が確保できないため家事がしにくくなってしまいます。そのため、できるだけ不要な家具は配置しない方がよいでしょう。

 

不要な家具を配置するとその分スペースがなくなってしまい、リビングが狭くなってしまいます。また、家具のサイズも家族構成に合っていないものを選んでしまうと大きすぎてしまい、かえって使い勝手が悪くなるでしょう。

サイズが合っていない家具は収納もしずらく、部屋が散らかる原因となるため避けるべきだといえます。

 

・家具の高さや配置を意識する

背の高い家具を配置してしまうとそれだけで空間を圧迫してしまい、部屋全体が狭く感じてしまう原因となります。また、配置に関しても部屋の角を上手く使えるような配置でないと掃除がしずらいです。

 

配置が上手くいかず適当に置いてある家具はすき間ができやすく、汚れやほこりが溜まる原因となるためおすすめしません。その結果、掃除の手間が増えてしまうのもデメリットです。

家具は高さの低いものを選んだ方が視線の抜けがよく広々とした空間になるので、できるだけ目線の高さよりも低いものを選ぶとよいでしょう。

 

・配色を意識する

リビングを広く見せるためには、配色に気を配るのもポイントです。赤やオレンジといった暖色系よりも、ブルーやグリーンのような寒色系のクロスを使用する方が奥行きがでるため凹んで見え、部屋全体が広く感じます。

 

これとは反対に暖色系は膨張色とも呼ばれ、全体的に出っ張っているような感じに見えるため、部屋を圧迫するように雰囲気となるでしょう。しかし、あえてメリハリをつけたり存在感を出したいときには暖色系を使用するのがおすすめです。

 

■リビングをおしゃれにするポイント

注文住宅を購入するにあたり、リビングをおしゃれで快適な空間にしたいと考える方も少なくありません。リビングの広さに関わらず、おしゃれな空間にするポイントはいくつかあるので、ここでは簡単なコツについて紹介していきます。

 

・テーマにこだわり統一感をもたせる

リビングをおしゃれな空間にするためには、部屋全体のデザインを統一することが重要です。部屋のスタイルにはモダン、シンプル、北欧風などといったデザインがありますが、それぞれ好みのデザインを選択するとよいでしょう。

その際、壁紙や天井のクロスだけでなく、インテリアや小物といった細部にわたって系統を揃えるのがコツです。デザインがバラバラになってしまうと部屋の統一感がなくなり、各々が浮いてしまうので落ち着きのない部屋になってしまうため注意しましょう。

 

・窓や照明にもこだわる

一般的な家庭で使用される照明はシーリングライトなどですが、シーリングライトは明かりが強く、おしゃれ度もあまり高いとはいえません。そこで、埋め込み式のダウンライトを使用するのがおすすめです。

窓については、掃き出し窓を使用することで採光、換気の効率が大幅に向上します。十分な採光があると家全体が明るくなり、快適な暮らしが送れるでしょう。また、採光窓を壁の上下に設置することで、光を取り入れつつおしゃれな見た目になるため人気があります。

 

・必要な収納スペースを確保する

モノであふれかえっている部屋はとてもおしゃれとはいえません。ましてやリビングは家族が集まる場所であるため、収納スペースが確保されていないとすぐにモノで散らかってしまいます。

そのような事態を避けるためには、あらかじめ決まった場所に収納できるよう、収納スペースを確保しておくことが大事です。リビングも立派な収納スペースとして活用できるので、間取りによっては小上がりやスキップフロアといった収納機能も兼ね揃えた設備をつくってみてはいかがでしょうか。

 

■おしゃれなリビングの注文住宅を建てよう

注文住宅を建てる際、間取り設計で悩む方は多いです。とくにリビングやキッチン、バスルームといった生活の中心エリアは入念なプランが必要となります。

リビングは家族が集まる家の中心であり、間取りにもこだわりがいがある場所といえるでしょう。たとえ狭小住宅でも、せっかくのマイホームなので間取りにはこだわるべきです。その際、今回紹介したポイントを踏まえて、ぜひお気に入りのリビングを実現してみて下さい。

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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