【新築】バリアフリー住宅を建てるポイントと注意点|身体に優しい住まいづくり
建てた後何十年も住み続ける家。将来的なことを考えるなら、バリアフリー設備が整った安心して暮らすことができる家を建てたいですよね。バリアフリー住宅を建てる場合、間取りを考える段階からバリアフリーを意識した計画を立てていくことが大切です。
今回は、バリアフリー住宅を建てる前に知っておきたいバリアフリー住宅のポイントと注意点をまとめてご紹介します。これからの家づくりに、ぜひお役立てください。
コラムのポイント
・『バリアフリー住宅』と聞くと、高齢者向けの住宅をイメージするかもしれません。しかしバリアフリーという言葉には障害を取り除くという意味があり、どの世代にとっても障害となる段差や明るさなどを取り除くことを意味しています。そのため、高齢者に限らずどの世代にとっても優しい間取りなのがバリアフリー住宅です。
・バリアフリー住宅の考え方を間取りに反映させ、快適な暮らしを実現できる家づくりを進めていきましょう。
− contents −
◼ バリアフリー住宅とは
◼ バリアフリー住宅を建てるポイントと注意点
◼ バリアフリー住宅で安心安全な暮らしを!
バリアフリー住宅とは
バリアフリー住宅とは、小さなお子様から高齢者まで、広い世代の人々が安心して暮らすことができる住宅のことをいいます。
『バリアフリー住宅』と聞くと、高齢者向けの住宅をイメージするかもしれません。しかしバリアフリーという言葉には障害を取り除くという意味があり、どの世代にとっても障害となる段差や明るさなどを取り除くことを意味しています。そのため、高齢者に限らずどの世代にとっても優しい間取りがバリアフリー住宅とされています。
段差の解消
バリアフリー住宅と聞いて、まず思い浮かのが段差の解消でしょう。室内には思いのほか段差が溢れています。扉にできるちょっとした段差をなくしたり、土間から玄関に上がる部分の高さを低くしたりすることで、段差は解消することができます。
スキップフロアのような間取りは、確かにおしゃれではありますが、バリアフリーという視点で見た時にやや不便に感じるかもしれません。
温度差の解消
目に見える障害だけでなく、目に見えない障害を取り除くことも大切です。暑すぎたり寒すぎたりする室内だと快適に暮らすことができません。特に温度差がある室内の場合、冬場にヒートショックを引き起こす危険もあります。
快適な室温を保つことができるよう、気密性、断熱性の高い家を建てることで、温度差から生じる障害を取り除くことができます。
バリアフリー住宅を建てるポイントと注意点
バリアフリー住宅を建てる場合、間取りを決めていく段階で次のようなポイントを盛り込んでいきましょう。
玄関
玄関まわりの間取りを考える際、おさえておきたいのが『広さ』と『スロープ』です。
玄関は『家の顔』とも言われるほど、重要な場所の玄関。十分な広さを確保することで使い勝手が良くなるのはもちろんですが、車椅子での出入りをしやすいように、90㎝以上は確保するようにしましょう。車椅子に乗っている人だけでなく、介助をする人も十分動き回ることができるスペースがあれば安心です。
また、玄関前には可能な限りスロープを設置しましょう。車椅子での登り降りがしやすくなります。もちろん車椅子だけでなく、ベビーカーでの出入りや荷物が多い時の買い物など、日常のちょっとしたタイミングで感じる不便も取り除くことができます。
トイレ
バリアフリーを意識した家づくりの場合、夜中でもトイレにいきやすいようにトイレは寝室の近くに設置しましょう。寝室付近への設置は、水を流す音が気になるため実はあまり推奨されていませんが、安全性を考えると懸命な判断です。
トイレ内も、車椅子での移動や介助がしやすいよう、広めに設計しましょう。また、立ち上がったり手を洗ったりといった動きに合わせて手すりを設置しておくと安心です。扉は引き戸にしておくと、開け閉めしやすくなります。
お風呂
高齢者だけでなく、乳幼児の事故も多いのがお風呂場です。転倒防止のために滑りにくい床材を選び、浴室内には手すりを設置しましょう。また、浴槽も低いものを選んでおくと、またいで出入りしやすいためおすすめです。
これから建てる注文住宅の場合、住宅の性能が良いためヒートショックは元々起こりにくい構造になっています。とはいえ、冬場などは体も冷え浴室も寒くなりがちなので、断熱性の高い工事を施しておくことが大切です。
キッチン
調理中は長時間立ちっぱなしになるキッチン。まずは体のサイズに合わせてシステムキッチンを選ぶことが大切です。システムキッチンの高さは
身長÷2+2.5㎝
がちょうど良いとされています。この高さよりも2〜3㎝低いものを選ぶと良いでしょう。
システムキッチンが一直線になったI型キッチンや、島のようにキッチンの中心にあるアイランドキッチンなど、キッチンのスタイルは様々です。車椅子で出入りしやすいのはどのスタイルか、ほぼ同じ場所で作業を完結できるのはどのスタイルか、など事前に検討した上で選ぶのがおすすめです。
リビング
家族が長時間集まって過ごすリビング。リビングは人の目が多いから安心かと思いきや、意外と事故が多い場所でもあります。段差やサイドテーブルの出っ張り、テーブル下に敷いてあるマットなど、つまずいたり引っかかったりする場所は多いので、意識してバリアフリー対策をしていきましょう。
また、リビングの雰囲気に合わせて造作家具をつくる場合、高さを調整しやすくしておくと便利です。車椅子を使い始めてからも造作家具を使い続けることができますし、子どもの成長に合わせて高さを変えることもできます。
廊下
開放感を際立たせるため廊下をつくらない家も増えてきていますが、廊下をつくる場合は150㎝以上の幅は持たせるようにしましょう。行き交う人同士、無理なくすれ違うことができます。もちろん、車椅子に乗った人ともすれ違うことができますし、車椅子での方向転換もしやすくなります。床材は、車椅子の重さにも耐えられるように丈夫で傷のつきにくい素材を選ぶようにしましょう。
手すりは、つかんで力を入れやすい高さに設置するようにしましょう。将来的に大規模なリフォームをする予定がない場合は、手すりを後付けできるよう、下地となる補強を壁の中に設置しておくと後々便利です。
また、夜中でも移動しやすいよう足元にライトを設置しておくと、暗闇の中で動き回る不安を取り除き転倒を防ぐこともできます。
寝室
リラックスして眠れる環境に仕上げたい寝室は、布団周りを行き来しやすいよう余裕を持って設計しておきましょう。広めに設計しておくことで、身動きが取りやすいのはもちろんのこと開放感が生まれます。寝室も段差をなくし、滑りにくい床材を選びましょう。
就寝時、何か起こった時にすぐに家族が対応できるよう、寝室同士を近くに設計する、リビングの横に設置するというのも大切です。目が届きやすい環境を整えておくことで、バリアフリーを必要とする本人だけでなく、家族にとっても障害も取り除き安心して毎日を過ごすことができます。
バリアフリー住宅で安心安全な暮らしを!
家を建てた10年後、20年後を想定して間取りを考えておくことで、安心して暮らし続けることができます。バリアフリー住宅の考え方を間取りに反映させ、快適な暮らしを実現できる家づくりを進めていきましょう。
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