【狭小住宅】明るく清潔感のある洗面所のつくり方

狭小住宅の洗面所

家族みんなが1日に何度も使う洗面所。使い勝手のいい清潔感のある空間に仕上げたい…と思うものの、狭小住宅だから難しい、間取りに限界がある、と諦めていませんか?間取りの工夫や収納スペースの確保、洗面所に適した素材選びをすることで、間取りに制限があったとしても快適な空間を作り上げることができます。

今回は、家の中での洗面所の役割や設置のポイントをご紹介します。これから始める家づくり、中でも広さという視点で制約を強いられがちな洗面所づくりに、ぜひお役立てください。

 


コラムのポイント
・洗面所は、生活していく上では多くの役割も担っています。間取りを決める際は必要な機能をもち、洗面所としての役割を十分に果たせるような空間にする工夫が必要です。
・洗面所設置の際は、家事動線や収納スペース、コンセントの数と位置、水回りの床材を工夫して間取りを考えましょう。
・洗面所だけで独立させて設置するのか、浴室や脱衣所と近接させるのかは両者にメリット・デメリットがあります。暮らしに求めるものを家族で話し合い、自分たちにピッタリの間取りを選びましょう。


 

− contents −
◼ 意外と重要!洗面所の使い勝手
◼ 使いやすい洗面所の間取りポイント4つ
◼ 洗面所は浴室や脱衣所とは離すべき?
◼ 間取りを工夫して使い勝手のよい洗面所を!

 

 

 

 

意外と重要!洗面所の使い勝手


狭小住宅の洗面所

朝起きて身支度を整える時、お風呂に入る前、寝る前に歯を磨く時。様々な用途で1日に何度も使われる洗面所は、日々の生活を考えると家族みんなが使いやすい間取りや空間であることが求められます。

ただ、洗濯機を回してその場に干すのであればハンガーや物干し竿、洗濯物を収納する棚が必要になったり、化粧をするのであれば化粧品を収納するスペースや椅子、明るい照明が必要だったり…と、どのように使うかによって間取りが大きく変わってくるため間取りを考えるのは意外と難しい場所でもあります。特に狭小住宅の場合、スペースを確保するだけでも難しいこともあります。

狭小住宅の洗面所

▶︎施工事例:吹き抜けがおしゃれな3階建て住宅

これから家づくりをする際は、十分に洗面所としての役割を果たせるような機能を持つ空間にする必要があります。どのような間取りなら使いやすいのか、家族としっかり話し合いながら優先順位を決めていくことが大切です。

 

 

 

使いやすい洗面所の間取りポイント


狭小住宅の洗面所

洗面所の間取りは、『家事動線』『収納スペース』『コンセントの数と位置』『水回りの床材』この4つのポイントをおさえた上で決めていくのがおすすめです。

 

ポイント①『家事動線』


洗濯機や脱衣所も合わせた洗面所にする場合、家事動線を工夫しておくと毎日の家事がぐっと楽になります。洗濯機を回した後すぐその場に干せる、洗面所をキッチンと繋げることで食事の準備をしながら洗濯ができる、洗面所に家事室も併設することで行ったり来たりすることなく家事ができる…、このような毎日の家事を楽にすることができます。

狭小住宅の洗面所

▶︎天気の悪い日に中干しできる洗濯竿

仕事に子育てと、家事以外にも日々やらなくてはならないことはたくさんあるからこそ、少しでも家事が楽になるような間取りを考えておくと安心です。

 

ポイント② 『収納スペース』


シャンプーやリンスのストック、タオル、衣類など意外とたくさんの物が溢れる洗面所。見た目も中身も清潔感を保つためにも、広めに収納をつくってしっかりと整理できるようにしましょう。収納ボックスをうまく活用することで、家族が増えても片付けがしやすくなります。扉を付ければ中身を隠せるため、すっきりとして見せることもできます。ただ、扉を付けると湿気がたまりやすくなるので注意が必要しましょう。

狭小住宅の洗面所

▶︎たっぷり収納スペースに憧れる洗面所

洗面所としてだけ使用するのか、浴室と近接させて使用するのかによって、必要な収納スペースは変わってきます。どのくらい必要なのかをあらかじめ話し合っておきましょう。

参考記事:新築の収納はどうする?後悔しない収納スペースのつくり方

 

ポイント③ 『コンセントの数と位置』


洗面所では、洗濯機にドライヤー、電気カミソリ、ヘアアイロン、電動歯ブラシなど意外と多くの家電製品を使います。元々のコンセントの数が少ないと、朝のバタバタした時間や風呂上がりの時間などにコンセントが足りなくなってしまいます。

あらかじめ、新築時には家族みんなが日常的に使うものをリストアップして、コンセントの数を決めておきましょう。また、使用電力の高い家電を使用するためにもワット数を確認して設置するようにしましょう。

コンセントは胸の高さかそれ以上の場所に設置すれば、小さな子どもが誤って指を入れることもありませんし、水がかかって感電や漏電を防ぐこともできて安心です。

参考記事:【新築】暮らしを快適にするコンセント計画|クレバリーホーム東京

 

ポイント④ 『水回りの床材』


洗面所は多くの水を使う場所です。手洗いをしている時に水がはねた、化粧のクレンジングが飛び散った、など水がかかりやすいからこそ、水に強い床材を使用するようにしましょう。

洗面所の床材には、塩化ビニールで出来た素材やタイル、コルクなど水に強いものを選ぶのがおすすめです。デザインも豊富なので、様々な雰囲気を楽しむことができます。

狭小住宅の洗面所

また、水で滑って転倒、怪我をする、といったことも考えられます。年配の方が滑ってしまうと危険ですし、小さなお子様が走り回っていて転んでしまっても危険です。安全性も考慮して、滑りにくい素材を選ぶようにしましょう。

 

 

 

洗面所は浴室や脱衣所とは離すべき?


狭小住宅の洗面所

洗面所の間取りを決めるときに、気になるのが浴室や脱衣所と近接させるかどうかです。

 

近接させるメリット・デメリット


洗面所と浴室や脱衣所を近接させることで、水回りが集中するので建築費を抑えることができます。また、離れた場所を行ったり来たりしなくても良くなるので、家事効率も上がります。

ただ、お化粧中やヘアセット中など、洗面所で用を足す時はどうしても所用時間が長くなりがちです。お風呂に入ろうにも洗面所を使っているため入れない、時間がかかる、といった懸念もあります。

洗面所を浴室や脱衣所を離すメリット・デメリット


洗面所を浴室や脱衣所離すことで、洗面所を使う人、浴室を使う人それぞれが気兼ねなく利用することができます。プライベートな時間を確保しながらお互いのペースを崩さずに生活できることは大きなメリットでしょう。

ただ、水回りが点在することにより建築費がかかる可能性があります。また、狭小住宅の場合はリビングやダイニングを広く確保する関係で、とても狭い洗面所になってしまうかもしれません。

 

狭小住宅の洗面所

▶︎明るくスッキリとした洗面所

家族に気兼ねなく生活できる環境を確保するのか、狭小住宅というスペースを考えてある程度は妥協するのか、あらかじめ相談して決めておくと良いでしょう。

参考記事:【注文住宅】失敗しないためのステップ7つ!家づくりを進める基礎知識

 

 

 

間取りを工夫して使い心地のよい洗面所を!


狭小住宅の洗面所

洗面所は、家族みんなが利用する毎日の生活に欠かせない場です。収納やコンセントの位置を工夫して間取りをどうするか、どんな資材を使うのか、などあらかじめ暮らしやすい工夫をしておきましょう。

 

どんな洗面所にするか迷ってしまう、もっと詳しく間取りの考え方について聞きたい、という方はいつでもお問い合わせください。数多くの建築実例をもとに、クレバリーホーム東京がご説明・ご提案させていただきます。いつでもお気軽にお問い合わせください。

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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