【新築】地下室のある生活と快適に暮らす工夫|メリットデメリット・間取りの工夫
自宅に地下室があったら便利そうだな、予算に余裕があれば検討しようかな、とは思うものの、実際に地下室のある家はどんな住み心地なのか、どんなメリットデメリットがあるのか、気になることがたくさんありますよね。一生に一度の家づくりだからこそ、後悔のない素敵な新居をつくりたいもの。
そこで今回は、地下室のメリットデメリットと合わせて、地下室の間取りを考える上で気をつけたいポイントをまとめてご紹介します。これからの家づくりに、ぜひお役立てください。
コラムのポイント
・地下室とは、床が地盤面よりも下にあり、天井の高さの3分の1以上が地盤面より下にある空間のことをいいます。
・地下室を設置することで、集中できる空間が手に入ったり、収納スペースが確保できたりと様々なメリットがあります。
・地下室設置の際は、ドライエリアを検討するだけでなく、防音対策や防湿対策をしっかり行い、各家庭にあった地下室活用方法を取り入れましょう。
− contents −
◼コスパ良し!地下室のある暮らし
◼【地下室のある暮らし】メリットデメリット3選
◼地下室のある家で快適に暮らす間取りの工夫3つ
◼地下室のある家づくりを始めるなら…
コスパ良し!地下室のある暮らし
自宅に設置している人はあまり見かけない地下室。身近にないと必要性がわからなくなりますが、近年は家で過ごす時間が増えたこともあり、地下室のある家づくりをする方が増えてきています。
地下室とは、床が地盤面よりも下にあって、天井の高さの3分の1以上が地盤面より下にある空間のことをいい、建築基準法では『地階』と明記されています。
地下室の設置には、通常の住宅建築以上にコストがかかるため、なかなか手が出せない…という方も多くいらっしゃいます。しかし、地下室の設置はかけたコスト以上に日々の生活の中で得ることが多く、土地が高い場所でも限られた土地を有効に活用できるという最大の魅力があります。
▶︎参考コラム:家に地下室が欲しい│デメリット対策をして快適な空間に仕上げる方法
【地下室のある暮らし】メリットデメリット3選
地下室には、どのようなメリットデメリットがあるのでしょうか。順番に見てみましょう。
メリット① 集中できるプライベート空間を確保
地下室は土に周りを囲まれているため、遮音性や吸音性にとても優れています。そのため外部からの音を遮ってくれるので、何か作業をする際は集中しておこなうことができます。在宅ワークが増えた今、仕事の書類作成や試験勉強など集中したい時にぴったりですし、家族に気兼ねなく集中することができるのでお互いに気を遣わなくても良くなります。
もちろん、映画を集中して観たい時や楽器の練習を行いたい、音楽を聴きたい、といった時も隣近所に気兼ねなく音を出して集中することができます。
メリット② 快適な温度設定の中で快適に過ごせる
ひと昔前まではジメジメとしたイメージが強かった地下室ですが、近年設置される地下室は設備が整っていることもあり、快適な湿度や湿度を保っています。そのため、暑い夏も寒い冬も快適な環境の中で過ごすことができます。
人が過ごしやすいのはもちろん、食料品も安定した環境の中にストックすることができるので、家族が多く食材のストック場所が必要だったり、食材や日用品が安い時の買いだめだったり、いざという時の備えとしても役立ちます。災害によって、ライフラインがストップしたり食料を調達できなくなったり、ということはいつ起こるかわかりません。いつどんなことが起こっても乗り越えることができる環境は大きな安心材料となります。
メリット③ 広々収納スペースとして活用
地下室は、丸ごと収納スペースとして活用できます。各部屋に収納スペースを設置する場合、各部屋に合ったサイズの収納を用意する必要があり、そうなると収納用品購入費用がかかるだけでなくその収納によって部屋が狭くなってしまいます。しかし地下室があれば、その問題を避けることができます。
限られた季節しか使わないような衣類や家電製品、今は使わないけど保管しておきたいものなどは地下室にまとめると良いでしょう。その分、各部屋のスペースが確保できるだけでなく、管理もしやすくなります。湿度や気温もほぼ一定に保たれているので、湿気やカビの心配もありません。一箇所に集中していることで、どこに何を片付けたかわからなくなった…という心配もありません。
デメリット① 採光が難しい…
地下室で一番に挙がる問題といえば、採光に関することかもしれません。部屋が地面に埋まっているため、どうしても暗くなってしまいます。のちにご説明しますが、ドライエリアを設けることである程度解消することができますが、明るい空間をキープしたいという希望に地下室はあまり向きません。
デメリット② 建築費が割高に…
地下室を設置するためには、土を掘り起こして崩れないように処置をし、そこに部屋をつくります。また、部屋をつくる費用だけでなく、抜き取った土の処分や空調設備などの費用もかかります。通常の家を建てる費用とは別に、約100万円〜費用が別途かかるので、建築費はどうしてもかかります。
デメリット③ 災害時の脱出が困難…
地下室にいる時に大きな地震に見舞われたり大雨による浸水洪水被害にあったりした場合、逃げ出すことが困難になる可能性があります。素早く避難しうまく助けを求めることができたら良いのですが、思わぬ被害を被る危険も考慮しておきましょう。
このように、メリットがあればデメリットもあります。それぞれの違いを認識した上で、地下室のある家づくりを進めていきましょう。
▶︎参考コラム:地下室の失敗しない作り方│利用目的に合ったスペースにしよう
地下室のある家で快適に暮らす間取りの工夫3つ
地下室のある家で快適な暮らしを実現するためにも、次の3つのポイントをおさえた上で間取り計画を立てていきましょう。
工夫① ドライエリアを設置する
ドライエリアとは、地下室のある建物に作られた、地面を掘り下げた空間のことです。地下室の部屋の中ではなく、地下室のまわりを取り囲むように、地面から掘り下げてつくられています。空掘り(からぼり)とも呼ばれています。
原則として、地下室にはドライエリアを設けるように衛生上の観点からも定められています。建築基準法では、地下室は基本的に居室と認められていませんが、ドライエリアを設けることで地下室を居室として使うことができます。
ドライエリアを設けることによって、地下室の防湿や風通しが良くなるだけでなく、採光や換気対策、避難経路の確保にもなります。どれだけ照明設備などを整えても、地下室にはなかなか太陽の光を届けるのが難しいのですが、ドライエリアが大きな窓の役割を担うことで、地下室にも心地良い空気を送り込み、重力換気を利用した効率的な自然換気もできるようになるのです。
工夫② 防音対策をする
いくら音が漏れにくい地下室とはいえ、何も施さないと、音は漏れてしまいます。せっかくの防音に最適な空間をさらに使いやすくするためにも、しっかりと防音対策を行いましょう。
室内で発生する音を吸音材で吸収し、音が外に漏れないように防音材を使用して音を反射させるような防音対策をすることで、音に悩まされない快適な居住環境をつくることができます。
工夫③ 湿気対策をする
除湿器、自動排水システム、熱交換器換気システムなどによってある程度湿度は調整できますが、悩みの元となる湿気を根本から防ぐために、地下室全体の断熱性を高めておきましょう。壁そのものの除湿効果を高めるために、漆喰や珪藻土を使用するのもおすすめです。
地下室だけでなく、湿気は家全体にダメージを与えます。住む人だけでなく家そのものの安全を守るためにも、必要な対策を講じておきましょう。
地下室のある家づくりを始めるなら…
地下室は土地を最大限活用し、よりゆとりあるスペースを生み出します。どういった用途で使えば満足のいく暮らしができるのか、理想の注文住宅を建てることができるのか、ご家族で話し合いながら家づくりを進めていきましょう。
どんな家を建てるか迷ってしまう、もっと詳しく地下室のある家づくりについて聞きたい、という方はいつでもお問い合わせください。数多くの建築実例をもとに、クレバリーホーム東京がご説明・ご提案させていただきます。いつでもお気軽にお問い合わせください。