【狭小住宅】都内で快適に過ごすための間取りの工夫

狭小住宅の間取りポイント

東京に憧れのマイホームを建てる時の選択肢として外せない、狭小住宅。せっかく建てるなら、家で過ごす時間をもっと楽しめるような快適な住まいを手に入れたいですよね。とはいえ、初めての家づくりでは何をどう工夫すれば、快適な家にできるのかなど分からないこともたくさんあります。

そこで今回のコラムでは、狭小住宅の魅力と都内に狭小住宅を建てる時に参考にしたい間取りポイントをまとめてご紹介します。今後の家づくりに、ぜひお役立てください。

 


コラムのポイント
・注文住宅の人気が高まっている2つの理由をまとめました。
・狭小住宅は、小さいながらも工夫次第で快適に過ごすことができます。間取りポイントを参考にしながら、ご自身やご家族が大事にしていることに寄り添った家づくりを進めていきましょう。


 

− contents −
◼ 狭小住宅が選ばれる2つの理由
◼ 狭小住宅の間取りポイント5つ
◼ 都内のマイホームで快適な暮らしを実現するなら

 

 

 

狭小住宅が選ばれる2つの理由

 

狭小住宅の間取りポイント

狭小住宅、とはよく聞くものの、とはどのくらいの広さの住宅を指すのかご存知ですか?狭小住宅は、その名の通り狭い土地(狭小地)に建つ狭小住宅の事で、一般的には約15〜20坪以下の土地に建てられた小さな家のことをいいます。また、延床面積約70平米の一戸建を指す場合もあります。

狭小住宅の定義は、あまり定まってはおらず、業者によって示す範囲が異なる場合は多く、狭い土地に建つ家、というのが総じて狭小住宅と言われています。

近年人気が高まっている狭小住宅は、なぜ多くの人に選ばれているのでしょうか。

 

理由① 街中に暮らす利便性の高さ


狭小住宅は、都心部に家を持ちたい、利便性を重視して家を建てたい、という方にとってはぴったりの選択です。特に、都心部で仕事をしている人や、利便性が良く賑やかな場所に住みたい、という方にとってはぴったりな選択でしょう。毎日片道1時間の通勤時間も、積もり積もれば多くの時間の積み重ねです。この通勤時間を、家族と過ごす時間に使ったり、勉強の時間に当てたりすることができたら、どれだけ人生が充実するでしょう。部屋が狭くても、小さくても、利便性を一番に求める、という方にとって狭小住宅は魅力的な生活だと言えます。

 

理由② 税金を抑えることができる


家を取得することで、固定資産税と都市計画税がかかります。この毎年かかる税金を、狭小住宅は安く抑えることができます。

固定資産税評価額によって、税額は決定されます。これに税率をかけることで導き出されます。

 

固定資産税
小規模住宅用地―評価額を1/6に減額したもの×税率
一般住宅用地―評価額を1/3に減額したもの×税率

都市計画税
小規模住宅用地―評価額を1/3に減額したもの×税率
一般住宅用地―評価額を2/3に減額したもの×税率

 

このように計算されます。税率は自治体によって異なりますが、狭小地のような200m2以下の土地であれば、大きく税金を下げることができます。また、家を建てる際に必要な建築申請にかかる費用や、土地や建物を自分名義にするための登記費用なども、まとめて安く抑えることができるというのが狭小住宅の特徴です。人気のあるエリアは家そのものだけでなく、土地を買うだけでも大きなお金がかかります。住宅取得や維持に必要な毎年の税金を大きく抑えることができるのはとても大きなメリットではないでしょうか。

▶︎おかねうち ーお金とお家のお値打ちばなしー

 

 

 

狭小住宅の間取りのポイント5つ

狭小住宅の間取りポイント

では、狭小住宅という限られた空間を快適に過ごすためには、どのような工夫を間取りに施すと良いのでしょうか。

 

ポイント① 階段は空間の形や部屋数に応じて


階段には、上下階をまっすぐ縦に繋ぐものから、らせん状に繋ぐものまで様々な形状があります。空間と空間をしっかりと分けたい場合は、空間の形や部屋数に応じた階段を選択するのがポイントです。

狭小住宅の間取りポイント

▶︎スケルトン階段がおしゃれな狭小住宅

スキップフロアで変化を持たせる

スキップフロアとは、床の一部に高低差を設けて数段の階段で繋げた階段のことをいいます。1.5階、2.5階が空間内にあるようなイメージを持ってもらうと分かりやすいかもしれません。フロア同士を半階ごとに繋ぐことで、視界を縦に広げることができます。また、それだけでなく新たな居住スペースや収納スペースを生み出すこともできます。

スキップフロアをつくることで、空間を区切る役割を段差そのものが果たしてくれます。そして、最大限縦の空間を活用することができます。また、スキップフロアにすると実際の面積以上に空間に奥行きを感じることができるでしょう。スキップフロアによって生まれた空間は、子どもの遊び場や収納スペース、書斎など様々なスペースとして活用することができます。スキップフロアではなく階段がいい、という場合は、収納スペースを階段下に設ける、キッチンを階段下に設けるなどのスペースを有効活用するような間取りの工夫をしてみましょう。

▶︎参考コラム:廊下のない間取りに後悔しない家づくり│メリット・デメリットまとめ

 

ポイント② 音が伝わることを想定した間取り計画


寝室の横に設置するトイレ、寝室の真上に子ども部屋、といった間取りにしてしまうと、響く音が気になります。特に狭小住宅は空間が狭い分、とが伝わりやすくなります。防音対策を想定した間取り計画を立てていきましょう。

狭小住宅の間取りポイント

▶︎開放感のある空間が魅力の狭小住宅

また、狭小住宅はそもそも住宅が密集している場合が多くあります。そうなると、家の両面だけでなく、全体を他の家に囲まれることも多々あるため、自分の家から漏れてしまう音を遮断するだけでなく、他の家からも漏れてくる音を遮断する必要があります。ご近所間でトラブルになりやすい問題でもあるので、間取りを考える際に合わせて対策を講じておきましょう。

 

ポイント③ 家事動線を考えた配置


毎日の家事をどれだけストレスなく進められるかどうかは、家事動線にかかっています。例えば、水回りは1階にコンパクトにまとめる、脱衣所と洗濯を干す場所同士を近くに設置する、いくつも収納スペースを設置するのではなく1箇所にファミリクローゼットとして設置する、など楽に動き家事をしやすいように工夫することができます。

狭小住宅の間取りポイント

▶︎3階建て狭小住宅】敷地40.65坪|延床23.42坪!旗竿地でも光あふれる開放的な空間を実現。

家事の段取りは人によって様々ですので、ご自身や家族の家事動線、また、年を重ねた時に同じ動きができるかどうかなども考慮した上で、間取りを考えていきましょう。

 

ポイント④ 吹き抜けを設置して開放感をもたせる


狭さを感じることのないよう。思い切って吹き抜けを設置するのもオススメです。視界が上に開けて、空間をより広く感じることができます。また、縦に空間が繋がることで上階の光を採光しやすく、暗くなりがちな下の階まで届けることができます。

狭小住宅の間取りポイント

▶︎【3方向を隣家に囲まれた敷地】敷地21.74坪|延床34.32坪!吹抜けと徹底した窓の採光の計画で開放感のある家に

さらに、家族のコミニュケーションが自然ととれる環境を整えることができます。別の階で過ごす家族と繋がりを感じるのはもちろん、上階から顔をのぞかせて様子を伺うこともできるでしょう。

▶︎参考コラム:小さい家に吹き抜けをつける理由とは?│狭小住宅の事例をご紹介

 

ポイント⑤ ロフトや地下室で敷地を最大限活用する


どうしても家の中を小さく狭く感じてしまう…というのを最小限に抑えるために、新たなスペースを空間の中につくり出すのもおすすめです。

狭小住宅の間取りポイント

ロフトの設置

ロフトとは天井を高くして部屋の一部を2層にし、そのうちの上部スペースのことを指します。ロフトを設置することで、物置きや子ども部屋、書斎などに利用できます。ただ、建築基準法上の採光・換気の基準を満たしていないため、居室とは認められません。しかし、新たにスペースを増やすことができ狭小住宅という限られた空間をより有効活用することができます。

地下室の設置

地下室も、一定の基準を満たしていないと、居室とは認められていません。しかし、収納スペースやパントリーとして、楽器演奏を楽しむ場所などとして利用することができます。地階にある分、用途は限られてきますが、空間の活用という面では活用しない手はないでしょう。

▶︎参考コラム:家に地下室が欲しい│デメリット対策をして快適な空間に仕上げる方法

 

 

 

都内のマイホームで快適な暮らしを実現するなら

狭小住宅の間取りポイント

狭小住宅は、小さいながらも工夫次第で快適に過ごすことができます。それは結果として、日常をとても豊かなものにしてくれるでしょう。ぜひ、ご自身やご家族が大事にしていることに寄り添った家づくりを進めていってくださいね。

どんな間取りにするか迷ってしまう、もっと詳しく間取りの考え方について聞きたい、という方はいつでもお問い合わせください。数多くの建築実例をもとに、クレバリーホーム東京がご説明・ご提案させていただきます。いつでもお気軽にお問い合わせください。

 

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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