狭小住宅に最適!I型キッチンとアイランドキッチンの選び方

狭小住宅のキッチン

せっかく家を建てるなら、使い勝手の良い広々としたキッチンのある家を建てたいですよね。しかし狭小住宅の場合、そこまでスペースにゆとりがないため満足のいく間取りにするのは難しい…と感じるかもしれません。確かに、狭小住宅というだけで狭いキッチンをイメージする方は少なくありません。しかしキッチンの種類や特徴を知った上で、間取りにあったキッチンを選べば広々としたキッチンは実現可能です。

そこで今回は、狭小住宅におすすめのキッチンやキッチン選びのポイントをご紹介します。これからの家づくりに、ぜひお役立てください。

 


このコラムのポイント
・一般的に、キッチン空間は4.5畳あれば良いといわれています。キッチンの周りの幅は最低75cmは必要なので、冷蔵庫などのスペースも考えた上で最適なキッチンを選ぶようにしましょう。

・5つのポイントを参考にした上で、家族構成や生活パターン、理想との兼ね合いなどを考えながら狭小住宅に最適なキッチンを選ぶことが大切です。


− contents −
 狭小住宅におすすめ!2種類のキッチン
◼ 狭小住宅に最適なキッチン選びのポイント5つ
◼ 狭小住宅でも広々キッチンを叶えるなら…

 


 

狭小住宅におすすめ!2種類のキッチン


狭小住宅のキッチン

一般的に、キッチン空間は4.5畳あれば良いといわれています。キッチンの周りの幅は最低75cmは必要なので、冷蔵庫などのスペースも考えた上で最適なキッチンを選ぶようにしましょう。

キッチンには様々な種類がありますが、狭小住宅におすすめなのは『I型キッチン』と『アイランドキッチン』の2種類です。

 

I型キッチン

狭小住宅のキッチン

▶︎スッキリしたデザインにこだわったI型キッチン

I型キッチンは、調理台・コンロ、シンクが横一列に並んだキッチンのことです。日本でよくみられるタイプのキッチンであり、下準備や調理、配膳などを平行移動の動線ですることができます。I型キッチンはほかのキッチンに比べて面積を小さく作ることができるため、日本の狭い住宅事情フィットするため古くから多くの家で採用されてきました。

 

I型キッチンのメリット

・大きさの割に収納スペースを多く確保することができる
・キッチンの上が散らかっているのを外から見えないように隠しやすい
・高さが調整できる
・価格が比較的安価
・油汚れなどの掃除がしやすい
・省スペースで設置可能

I型の対面式キッチンのデメリット

・高さによって反対側にいる人とのコミュニケーションがとりにくくなる。
・また、低くすると油や水はねがしやすくなる
・ほかのキッチンに比べて開放感がない

 

アイランドキッチン

狭小住宅のキッチン

▶︎タイル貼りのおしゃれなアイランドキッチン

アイランドキッチンとは、島という意味を持つ言葉の通り、壁から離れた場所にまるで島のようにシンクや作業スペースがつくられているキッチンのことです。
作業台が独立しているため周囲に余裕ができ、ダイニングやリビングなどにいる人と向かい合いながら料理ができるという魅力を持っています。

 

アイランドキッチンのメリット

・開放感がある
・複数人で料理がしやすい
・コミュニケーションが取りやすい
・スタイリッシュなイメージになる
・自由な空間設計ができる

アイランドキッチンのデメリット

・広いスペースが必要
・キッチンが丸見えになってしまう
・臭いが広がりやすい
・価格が高い

 

家の形や料理の頻度、予算の関係などによって、合う合わない、使いやすいなどが分かれます。どちらのタイプが自宅に合うのか、狭小住宅という限られた広さの中で快適に使うことができるのか、シミュレーションした上で選ぶようにしましょう。

▶︎参考記事:狭い家を広く感じる工夫│間取り・インテリア・収納など総合的に解説

 

 

狭小住宅に最適なキッチン選びのポイント5つ


狭小住宅のキッチン

狭小住宅という限られたスペースだからこそ、使いやすいキッチン、リビングとのバランスの良いキッチンを間取りに合わせて選ぶようにしましょう。

 

ポイント① 調理しやすいキッチンの高さを選ぶ

キッチンは高すぎると使いづらく、低くしすぎると油や水がはねやすくなってしまいます。選ぶ際は、その人にあった高さについての計算方法は様々なものがありますが、身長を基準とする計算方法が一般的です。

キッチンの高さ=身長÷2+5 cm
※身長180cmの方の場合は180cm÷2+5cm=95cmが目安となります。

狭小住宅のキッチン

10年、20年と立ち続けるキッチンだからこそ、体のサイズに合わせて使いやすい高さを選ぶことが大切です。

 

ポイント② 動線を考えて間取りを決める

実際に料理することを想定しながら、キッチンの間取りを考えましょう。下拵えをする時、食器を洗う時、配膳をする時、などスムーズに動くことができるかを考えておくことで、要領よく作業できるのはもちろん、時短にもなります。狭小住宅のキッチン

▶︎敷地面積10坪とは思えない快適空間を実現した狭小住宅

こちらのキッチンのように、カウンターを設置すれば効率よく作業ができますね。

 

ポイント③ 内装と統一感のあるデザインを選ぶ

隣接するリビングやダイニングと異なるデザインのキッチンを選んでしまうと、どんなに素敵なデザインのキッチンでもチグハグな印象になってしまいます。

狭小住宅のキッチン

▶︎リビングとのつながりを感じるキッチン

リビングの床材や壁紙の色、素材を考慮してキッチンの色やデザインを選ぶようにしましょう。統一感があれば、自然と広く感じることができます。

 

ポイント④ パントリーを設置する

調理器具やキッチン家電など、どうしても物が増えやすいキッチンですが、収納力のある大きなキッチンを選びたくても、狭小住宅だと難しい…ということも。 そんな時は、パントリーの設置を検討してみましょう。専用の収納スペースをあらかじめ設けることで、コンパクトなキッチンも選ぶことができます。

狭小住宅のキッチン

▶︎L字型のキッチン+作業台でアイランドキッチンのようなデザインに

スペースの関係で憧れのアイランドキッチンは設置できない…という時も、コンパクトサイズのアイランドキッチンなら設置できる可能性が広がります。

 

ポイント⑤ 作業台を確保しておく

間取りによっては、満足な広さのキッチンをつくることが難しいことも。この時、後々頭を抱えるのが『作業スペースが少ない問題』です。下拵えをしたり洗い物をしたり…とキッチンで行う作業はたくさんあります。自分ひとりではなく、パートナーやお子様と一緒にキッチンに立つのであれば、余裕を持って作業できるスペースが必要です。

狭小住宅のキッチン

▶︎広々作業スペース&収納が魅力のキッチン

キッチンの間取りを決めていく時に、カウンターを設置する、背面収納に作業スペースをつくっておく、ダイニングテーブルのレイアウトを工夫する、などあらかじめ作業スペースを確保できるようにしておきましょう。

▶︎参考記事:「キッチンが狭いから作業台が足りない!」とならない5つの対策

 

 

狭小住宅でも広々キッチンを叶えるなら…


狭小住宅のキッチン

今回は、狭小住宅をより広く活用できるキッチンをご紹介しました。

2つのキッチンを紹介しましたが、狭小住宅の場合ほとんどがI型の対面式キッチンのほうがより広く面積を活用することができます。しかし、アイランドキッチンは料理をする方にとっては永遠の憧れであり、特に料理が好きな方は毎日使うところであるからこそ面積を割いた方がいいとも言えます。家族構成や生活パターン、理想との兼ね合いなどを考えながら、最適なキッチンを選ぶようにしましょう。

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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