限られた間取りを工夫して狭小住宅を建てる
狭小住宅は間取りがとても狭いですが工夫次第で快適な生活を過ごせる住宅になります。実際に様々なアイデアを使用しておしゃれな部屋やローコストな狭小住宅に住んでいる方はたくさんいます。そこで今回は過ごしやすい狭小住宅を実現するための工夫についてご紹介します。
このコラムのポイント
・狭小住宅は間取りが狭いけど工夫次第で広く使える
・廊下や階段などにある無駄なスペースを省くことで広さを出せる
・無駄な造りを省けばローコストな狭小住宅になる
狭い間取りを工夫して使う
狭小住宅は簡単に言うと「狭い敷地の中に建てられた一戸建て住宅」のことです。そのため狭小住宅には「狭い」「部屋が少ない」「融通が効かない」といった悪いイメージを抱いている方もいます。
しかし実際に存在する狭小住宅を見てみるとそこまで居心地の悪いものではありません。むしろ設計の段階で様々な工夫を凝らして広さの限られた間取りを最大限に活用している住宅が多数見受けられます。
そのため狭小住宅は工夫次第で快適な生活を過ごせると言っても過言ではないでしょう。
狭小住宅の間取りをどうやって工夫するか?
狭小住宅で快適な生活を過ごすためにはアイデアを考える必要があります。普通の一戸建て住宅と同じ間取りにしてしまったら全体的に手狭になってしまい住み心地が悪くなってしまいます。そこで広さの限られた間取りを活用するためのポイントをいくつかご紹介します。
廊下は作らない
基本的に室内にある複数の部屋は廊下を挟んで繋がっています。しかし廊下というのは寝室やリビングと違ってただ単に通り過ぎるだけの役割しかありません。そのため狭小住宅では廊下のスペースを設けないで他の部屋に割り当てるといった方法をよく見かけます。
寝室があるフロアでは部屋通しを隣接させて行き来出来るようにします。そして階段を上ったら目の前に全ての寝室のドアがある様に設計します。そうすることで廊下が必要無くなります。これは細長い建物ではなく正方形に近い形をした間取りに使える方法です。
階段の形式を工夫する
狭小住宅は基本的に2階建てもしくは3階建てなので階段が付いて来ます。階段も工夫次第でスペースを有効活用できます。
例えばリビング階段と呼ばれるリビングの中に階段が内蔵されたタイプであれば玄関や廊下に階段を設置する必要が無くなります。階段とリビングが一体化するので、その分の余った間取りを使用できます。
またスキップ階段と呼ばれる踊り場を設けた階段も有効です。階段は基本的に斜め一直線なので、縦にも横にも大きく幅を取ってしまいます。しかしスキップ階段ならば、ステップが途中で折り返すので横幅が短くなります。
逆に直線階段をそのまま採用して階段の下の余ったスペースをトイレや棚などに活用するといった方法もあります。
収納スペースをとにかく増やす
収納スペースの配置は住宅を設計する上で非常に重要な要素です。住宅に長く住み続けていると物がどんどん増えていくので、収納スペースは多い分には越したことがないと言われています。
特にキッチンと玄関には大きな収納スペースを設けるべきでしょう。キッチンは食品や調理器具などの様々な種類の物を保管しなければなりません。玄関は基本的に靴を収納するための下駄箱が必要ですが、それ以外にも掃除用具や玄関先で使用する日用品なども保管することになります。
しかも玄関とは住人だけでなく来客や宅配・郵便配達員などの来訪者も出入りする場所なのでとても目につきやすい場所です。物で溢れかえらないように常に整理整頓を心がける必要があるので広い収納スペースが必要になります。
鉄筋コンクリート造がおすすめ
一見すると間取りとは関係ないと思われがちですが、住宅の構造を選ぶ際に木造住宅よりも鉄筋コンクリート造を選ぶことをお勧めします。
何故かと言うと鉄筋コンクリート造は木造住宅に比べて強度が高いので、柱を使わずに広い部屋を設計できます。柱があるとどうしても間取りの設計に制限が出来てしまうので狭小住宅には向いていません。
また鉄筋コンクリート造は耐火・耐震・遮音性能にも優れているので安全で快適な生活を送ることが出来ます。
おしゃれな狭小住宅を建てる
縦長でスタイリッシュな外観
狭小住宅は狭い敷地内で建てるのでスペースを確保するために上方向へ間取りを増やします。そのため外から見ると縦長な住宅になりがちです。しかし縦長な住宅は見た目がスッキリしているのでかなりおしゃれなデザインになることが多いです。
しかも複雑な構造は極力避けるので上階も下階も外壁が一つに繋がっていて長方形の様な形になります。色も単色で統一すればシンプルかつおしゃれなデザインに仕上がります。
大きい窓で広く見せる
狭小住宅は一つ一つの部屋が狭くなりがちなので、広く見える様な工夫を施す必要があります。その中の一つが大きい窓ガラスを取り付ける方法です。壁に大きい窓ガラスがあると、まるで外と繋がっているかのような錯覚を覚えます。透明感がある部屋は空間が広く見えるのでリビングに大きい窓ガラスを取り付けることをお勧めします。
吹き抜けで広く見せる
吹き抜けも室内を広く見せる方法の一つです。1階の天井を抜いて2階との隔たりを無くすことによって上下の空間がとても広くなります。日光が当たりやすい位置に窓を設置すれば部屋全体を明るく照らしてくれます。このように敷地面積が狭い狭小住宅でも工夫次第でおしゃれに、尚且つ広々とした空間を演出することが出来ます。
ローコストを意識したい
新築住宅を購入する際は費用面がどうしてもネックになります。それは狭小住宅でも同じなのでなるべくローコストで住むような工夫が必要です。
狭小住宅はローコスト対策向き!?
そもそも狭小住宅は普通の一戸建て住宅に比べてローコスト対策に有効です。建築費用は別ですが、固定資産税や都市計画税を削減出来るようになります。土地を購入した人は毎年固定資産税と都市計画税を支払う義務が発生しますが、面積200㎡以下の土地は小規模住宅用地と呼ばれていて税金の軽減対象となります。
狭小住宅を購入すれば転居後に毎年発生する税気の支払い額が削減されるので、長い目で見て住宅にかかる費用のローコスト対策に向いています。
凹凸の少ない外壁
住宅の工事費を削減するためには極力シンプルな構造に仕上げる必要があります。例えば外壁は1階と2階を同じサイズに統一したり、屋根をハの字ではなく斜め一直線にするといった方法があります。複雑な形状の住宅はその分工事費がかかるので注意しましょう。
鉄筋コンクリート造はローコスト!?
住宅の構造による費用の違いを比較すると、坪単価は木造住宅が安くなります。しかし鉄筋コンクリート造は木造住宅よりも耐用年数が長いという特徴があります。そのため一定の時期にメンテナンスやリフォームが必要な木造住宅よりも、長期間に渡って不具合を起こすことなく安全に暮らせます。
新築住宅を購入する人は基本的に数十年間に渡って住み続けることを想定しています。長期間住み続けるつもりなら、長い目で見た場合鉄筋コンクリート造はローコストであると言えるでしょう。
まとめ
狭小住宅は敷地面積が狭くても工夫次第で快適に過ごすことは可能です。快適に過ごすためにはとにかく無駄を省くことです。無駄を省いて空いたスペースを有効活用すれば広々とした空間を作り出せますし、コスト削減にも繋がるので積極的にアイデアを探してみましょう。
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