デメリットだらけ?二世帯住宅に纏わる失敗例について

デメリットだらけ?二世帯住宅の失敗例と対策

揉め事が多く、『失敗した…』と感じる方が多いと言われている二世帯住宅での暮らし。二世帯住宅自体は悪くないにも関わらず、家族の形態によっては旦那様がマスオさん状態になってしまうこと、嫁姑問題などが災いしてトラブルを引き起こしてしまうことといった悪い話が出てきてしまうために、良いイメージがあまりないようです。

とはいえ、なぜトラブルになるのか、どうやったらトラブルのない暮らしを楽しむことができるのかをあらかじめ知っておけば、二世帯住宅という暮らし方の良さを体感しながら毎日を過ごすことができます。そこで今回は、二世帯住宅における失敗例と失敗しないための対策についてご紹介します。

 


このコラムのポイント
・二世帯住宅は日常生活、維持費の支払い、部屋の使い方など揉め事の原因になる要素はたくさんあるため、あらかじめ対策を把握しておきましょう。
・失敗しないためには、お互いが納得のいく建物の設計とルールが重要です。二世帯住宅の建築に強い業者とともに、新しい家づくりを進めていきましょう。


 

− contents −
■二世帯住宅の暮らしはデメリットばかり?
■二世帯住宅の失敗例
■二世帯住宅で失敗しない3つの方法
■満足のいく二世帯住宅の暮らしを始めるなら…

 

 

二世帯住宅の暮らしはデメリットばかり?


デメリットだらけ?二世帯住宅の失敗例と対策

経済的な理由や税金対策などで、二世帯住宅に住む人が増えている昨今。新型コロナウイルスの蔓延を経験したことで、暮らしの在り方を見直した方も少なくありません。

二世帯住宅は親世帯と子世帯が同じ屋根の下で生活するため、一見すると賑やかで楽しそうなイメージがあります。しかし一方で、親世帯と距離が近いからこそトラブルが起きてしまい、二世帯住宅に住んだことを失敗だと思っている人も多いようです。

 

トラブルを避けるなら過去の失敗例を参考に!


もちろん、二世帯住宅に住んでいる全ての人が失敗だと感じているわけではありません。うまく対策をした家に暮らし、日々の暮らしを満喫されている方もたくさんいらっしゃいます。

過去の失敗例を参考にして、失敗しないための対策や心構えを覚えておけば、安心して二世帯住宅に住むことができます。これから二世帯住宅の購入を考えている方は、過去の失敗例の二の舞にならないようにしっかりチェックしておきましょう。

参考記事:二世帯住宅とは│建築基準法などでの定義があるのか解説します

 

 

二世帯住宅の失敗例

デメリットだらけ?二世帯住宅の失敗例と対策

それでは順番に、二世帯住宅の失敗例をご紹介します。

 

二世帯住宅の失敗例:マスオさん状態で窮屈な暮らし


マスオさん状態とは?

マスオさん状態という言葉は、言わずと知れた漫画『サザエさん』に登場するマスオさんのことを意味します。サザエさん一家も二世帯で生活しており、マスオさんは婿養子で妻・サザエと妻の父母(波平と舟)と一緒に生活しています。つまり娘夫婦と一緒に住んでいる婿養子のことをマスオさん状態と呼びます。

ストーリーの中でのマスオさんはサザエさん一家と仲良く暮らしています。しかしよく聞く「マスオさん状態」とはネガティブなイメージで使われることが多いです。

 

妻の両親に常に監視されている

世の中の旦那さんは仕事中こそ姿勢を正して真面目な態度を見せていますが、帰宅した後の家の中では力が抜けてだらしない姿になることも多いです。自宅は旦那さんが唯一リラックス出来る場所なので、多少だらしない態度を見せたとしても普通ならば問題ありません。

しかし二世帯住宅の場合、妻のご両親にだらしない姿が見られてしまい恥ずかしい思いをしてしまいます。いくら自宅と言えども妻のご両親に見られている状態だと「ちゃんとしないといけない!」という意識が働いてしまいます。

その状態が毎日続くと自分がリラックス出来る場所が無くなってしまい、非常に息苦しい思いをしてしまいます。

 

自分の意見を出すことができない

マスオさん状態の旦那さんは、家の中でも非常に弱い立場に立たされることが多々あります。妻のご両親に対して意見できないことは当然として、妻に対してもすぐ近くにご両親がいる以上、夫婦喧嘩に発展するような言い争いはしづらいもの。自分だけ意見が通りづらい状態に、ストレスが溜まってしまうのです。

 

過干渉な状態が続く

二世帯住宅で暮らすためには親世帯と仲の良い関係を築くことが必要になります。心の優しいご両親であれば良い関係を築くことは難しくないでしょう。しかしその逆であれば非常に難しくなります。過干渉なご両親と二世帯住宅に住んでしまった場合、何かあるたびに口を出されてしまい、腑に落ちない…ということも。

 

マスオさん状態にあると、こういったストレスに見舞われ日々の暮らしが窮屈になってしまうのです。

参考記事:【二世帯住宅はやめた方がいい】理由5選|ストレス回避方法やデメリット、間取りアイデア

 

二世帯住宅の失敗例:揉め事が多い


価値観や世代が異なる二世帯が共に暮らす以上、様々なトラブルが起こりやすくなります。

プライバシーがない

家族数の多い二世帯住宅では、常に誰かに監視されているような状態になりがちです。これは共有スペースが多い完全共有型の二世帯住宅で起きやすいトラブルです。仕事帰りや休日などのリラックスしている時にもご両親から常に行動をチェックされている、気が安まずに自宅なのに自由に動けない、といった状態になります。

住宅維持費や生活費の折半問題

二世帯住宅に住む場合、家賃・税金・公共料金など折半することで普通の一戸建て住宅に比べて維持費を安くおさえることができます。この折半について折り合いがつけば問題無いですが、折り合いがつかなかった場合トラブルの素になります。

子育てや教育への干渉

離れて暮らしていれば気にならないものの、子どもの育て方や進路に関して親世帯が子世帯に干渉してしまうというトラブルも。お互いのライフスタイルや価値観が理解できず、干渉したり口出しをしてしまったりすることで、思いもよらぬトラブルにつながります。

居住スペースの設計ミス

共同スぺースの多い二世帯住宅の場合、トイレや風呂場を使いたくても誰かが入っているせいで使えない、就寝中のお風呂やトイレの音が気になる、といったように、居住スペースの設計が自分たちが求める暮らしに合っていないためにトラブルになってしまうこともあります。

参考記事:誰が払う?二世帯住宅の固定資産税と税金対策

 

 

 

二世帯住宅で失敗しない3つの方法


alt=“デメリットだらけ?二世帯住宅の失敗例と対策”

『失敗した…』と後悔しないためには、次のポイントをおさえた上で二世帯住宅の家づくりを進めていきましょう。

 

方法① ライフスタイルにあった間取りを選ぶ


二世帯住宅には、『完全分離型』『部分共有型』『完全共有型』といったように様々な間取りパターンがあります。暮らしを完全に分けてトラブルを回避するなら完全分離型、建築費用をおさえ可能な限りお互いの暮らしをサポートするなら部分共有型、といったように求める暮らしに合わせた間取りを選ぶようにしましょう。

 

方法② 事前に暮らしのルールを明確にしておく


同居前に、生活上のルールをしっかりと話し合い決めておきましょう。金銭の管理、家事の分担、居住エリアの使い方、口を出して欲しくない部分、など決めるべきルールはたくさんあります。暮らし始めると話し合うことが難しくなることもあるため、事前に全員が納得いくまで話し合っておくことが大切です。

 

方法③ お互いが納得できる暮らし方かどうか話し合う


二世帯住宅に住んでいることでお互い折り合いがつかず、トラブルに繋がってしまうのであれば一緒に暮らさない方が良い、という意見もあります。本当に二世帯住宅という暮らしにする必要があるのか事前に話し合ってみましょう。

 

世代も価値観も違う人間同士が一緒に暮らす以上、どれだけ歩み寄ることができるか、相手のライフスタイルを受け入れることができるかによってトラブルにつながるかどうかは変わります。せっかくともに暮らすのであれば、トラブルのない暮らしができるように工夫していきましょう。

 

 

 

 

満足のいく二世帯住宅の暮らしを始めるなら…


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二世帯住宅はお互いが協力し合って生活するものですが、それが上手くいかずに失敗してしまう方もいます。これから二世帯住宅に住むことを考えている方はトラブルになりそうな要素を事前に予想してご両親とも話し合ってお互いが納得のいく二世帯住宅を設計するように心がけましょう。

こんな家にしたい、という具体的なイメージがわかない、希望はあるけれど他の人の家づくりも参考にしたい方は、ぜひ建築実例をご覧になってみてください。

 

もっと価格について詳しく知りたい、間取りのアドバイスが欲しい、二世帯住宅を検討しているが疑問点がある…という方もご安心ください。クレバリーホーム東京は、ハウスメーカーとして様々な経験やデータを持っています。注文住宅の家づくりに関する疑問は、クレバリーホーム東京にお問い合せください。数多くの実績をもとに、お客様一人ひとりに寄り添った家づくりをさせて頂きます。いつでもお気軽にお問い合わせください。

 

 

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監修者情報

高坂 昇

高坂 昇ou2株式会社 専務取締役 一級建築士

木造密集地域や防火地域において、木造ならではの施工性や設計の柔軟性、コストパフォーマンスを活かして木造耐火4階建て住宅(もくよん®)や、災害時の避難場所となる地下室や屋上を備えた災害住宅も提唱しています。

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